フェルミ推定
フェルミ推定は、すぐには数えられない量を、手がかりとなる数値と論理的な仮定を組み合わせて短時間でおおまかに見積もる方法で、物理学者エンリコ・フェルミの名前に由来します。
数学教育学会誌に掲載された岡本英通氏らの論文によると、Philip M.(1963)はフェルミ推定を「自然界の多くの側面に関する予期しない質問に対する粗いが、定量的な答えの推定」と定義しています。代表的な例題に「シカゴには何人のピアノ調律師がいるか」があり、直観や瞬時には数えられない対象を素早く見積もることが求められます。同論文は、ドイツでは数学的モデリングの教材や試験問題としても扱われていると紹介しています。
新規事業では、公的統計や調査レポートで直接の数字が見つからない市場の規模を概算するときに使えます。たとえば「対象となる人や事業所の数×利用する割合×利用頻度×単価」のように分解し、それぞれに根拠のある数値や仮定を当てはめます。人口や事業所数など、確認できる数値はe-Statや経済センサスで裏付けを取ると精度が上がります。
答えは一つに決まらないため、置いた仮定を明示し、どの仮定が結果を大きく左右するかを確認しておくことが大切です。TAM・SAM・SOMのような市場規模の整理や、事業計画の売上見込みの検算にも役立ちます。
参考資料
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