アンバンドル(基本は安く、オプション課金)
基本のサービスは安く、または最小限にして、付加的な機能や特典を別料金で選べるようにする型です。必要なものだけを買いたい顧客と、追加で稼ぎたい事業者の双方に合います。
仕組み
アンバンドル(unbundling)とは、これまで一つの料金に含めていたサービスを分解し、個別に値段を付けて売る考え方です。反対に、複数のものをまとめて売ることをバンドルといいます。基本の料金は低くして入口を広くし、荷物の預け入れ、座席の指定、追加の保証、早い配送といった付加価値を、必要な人だけが追加で買う形が代表的です。
顧客にとっては、使わないものにお金を払わなくてよいという利点があります。事業者にとっては、基本価格を抑えて目立たせることで顧客を集めやすくし、希望する顧客からは追加の対価を受け取れます。
収益の上がり方
収益は「基本料金の収入 + 各オプションの購入数 × 単価」です。オプションを買う割合と単価が、全体の収益を大きく左右します。基本料金を下げて集客し、オプションで利益を取る構造になることが多く、最初に見えた価格より最終的な支払いが高くなる場合もあります。
このとき重要なのは、追加料金の透明性です。購入の最終段階まで総額が分からない、必要不可欠なものを後から追加で請求するといったやり方は、顧客の不信を招きます。オプションが「本当に選べるもの」であること、価値に見合った価格であることが、長く続けるための条件です。
見るべき指標
- 基本プランの契約数・販売数
- オプションの購入率と、1人あたりの追加購入額
- 基本料金とオプションを合わせた客単価
- オプションごとの原価・粗利率
- 総額への不満や、キャンセル・苦情の件数
向いている事業・注意点
顧客によって必要なものが大きく異なり、一部の顧客だけが特定の機能に価値を感じる事業に向いています。追加の提供費用が小さく、利益率が高いオプションを用意できる事業で効果が出ます。
注意点は、基本部分を削りすぎて魅力が下がること、そして価格の見せ方による誤解です。広告や価格の表示は、総額が分かりにくいと消費者保護に関する規制の対象になる場合があります。個別の判断は専門家に確認してください。
新規事業で使うとき
新規事業では、基本パッケージで十分に価値を感じてもらえることを前提に、どのオプションを別売りにするかを顧客の声から選びます。基本部分の粗利が小さい場合、オプションの購入率が下がると赤字になるため、損益分岐の計算を購入率の低い場合でも行います(損益分岐点の計算と使い方)。オプションを追加で購入した顧客の継続率は、ユニットエコノミクス(LTV・CAC)の考え方の考え方で確認してください。
この型の事例
事例は準備中です。
「課金・収益の型」の他の型
- サブスクリプション
- フリーミアム
- 従量課金
- レイザー&ブレード(替え刃モデル)
- 保守・消耗品によるリカーリング
- 広告モデル
- ライセンス(知的財産・ブランド)
- 段階(ティア)料金
- 席数(ユーザー数)課金
- ダイナミックプライシング
- 支払額自由(Pay What You Want)
- プリペイド・チャージ型
- 未使用分が収益になる型(ブレイクエイジ)
- 分割払い・後払い(BNPL)
- 定期便(サブスクリプションボックス)
- 最低利用料+超過課金(コミット型)
- 導入後の拡張で伸ばす(アップセル・NRR)
- オークション
- 逆オークション・一括見積もり
- 差別価格(学割・時間帯別など)
- 目玉商品(ロスリーダー)
- ブランドプレミアム価格
- 徹底した低価格・低コスト運営
- アプリ内課金・アイテム課金
- シーズンパス・期間パス
- 寄付・投げ銭に支えられる型
