株式会社ミマキエンジニアリング
産業用インクジェットプリンタ本体とインク

国
日本
上場
東証プライム 6638
参照資料
2026年3月期 決算短信(2026年5月13日)、第3四半期決算説明資料(2026年2月13日)、IRサイト「売上高の内訳」

産業用インクジェットプリンタの本体を販売し、稼働台数の増加に伴うインク販売を伸ばしている企業の事例で、2026年3月期はインクの売上が本体を上回ったと記載されています。

事業の概要

ミマキエンジニアリングは、サイン・グラフィックス(SG)、インダストリアルプロダクツ(IP)、テキスタイル・アパレル(TA)の各市場に、産業用インクジェットプリンタとカッティングプロッタを提供する長野県の企業です。2026年3月期の決算短信によると、売上高は837億25百万円(前期比0.3%減)、営業利益は94億31百万円(同3.5%増)で、営業利益以下の各利益は過去最高を更新したと記載されています。

収益の仕組み

同社のIRサイトは、売上高を「製品本体」「インク」「保守部品」「その他」に分けて開示しています。2026年3月期第3四半期の決算説明資料は、インクの売上高が「稼働台数の増加に伴い増加」していると説明し、「インク(ストック)ビジネスとしての側面」と、インク生産量の増加によるボリュームディスカウントによる利益増加への期待を記載しています。

決算短信は、営業利益の増加について、原価低減活動に加え、インクと本体機種のプロダクトミックスの改善が進んだことを要因に挙げています。

公開資料から読み取れること

同社IRサイトの品目別売上高(2026年3月期、単位:百万円)は次のとおりです。

  • 製品本体:31,410(前期34,427)
  • インク:32,931(前期31,598)
  • 保守部品:7,486(前期6,907)
  • その他:11,897(前期11,029)
  • 合計:83,725(前期83,963)

インクは売上全体の約39%、保守部品を含めると約48%です(計算値)。2021年3月期はインクが17,541、製品本体が19,583で、インクが本体を下回っていましたが、2026年3月期は本体を上回っています。前期と比べると、本体が約9%減る一方、インクは約4%増え、全体の売上はほぼ横ばいを保っています(計算値)。

新規事業への示唆

本体の販売台数は景気や設備投資の動向で振れやすい一方、稼働している本体で使われるインクは継続的に買われるため、売上の下支えになることが同社の数字から読み取れます。2026年3月期は、本体の売上が減少しても、インクと保守部品の増加で売上全体を保っています。

新規事業でこの型を検討する際は、本体を売った台数を数えるだけでなく、その本体が実際に稼働して消耗品を使っているかを把握する仕組みが重要になります。また、インクと本体を組み合わせた製品設計が利益率に影響する点も、同社の説明から読み取れます。

参考資料

この事例は各社の公開資料をもとに整理したもので、記載は参照資料の時点の内容です。最新の情報は各社の公式発表をご確認ください。