18F手法カード翻訳:KJ法(KJ method)

この記事は、米国連邦政府の一般調達局(GSA)のデジタルサービスチーム「18F」が公開している手法カード集「18F Methods」のうち「KJ method」を、新規事業ポータルが独自に日本語へ訳したものです。18F Methodsは米国政府の著作物で、CC0 1.0(パブリックドメイン)として公開されています(ライセンス)。原文はこちら。米国連邦政府の業務を前提にした記述も含まれています。訳文では、原文の趣旨を変えないことを優先しました。


概要:進行役のもとで行うワークです。参加者は一人ひとりの優先事項をカードに書き出し、それをグループで集めて関係ごとに整理し、個人の投票によってグループとしての優先順位を決めます。

目的:主観的で定性的なデータについて、グループで優先順位の合意をつくるためです。関係者(ステークホルダー)の人数が多い場合や、意見が割れるおそれが高いグループで特に役立ちます。

所要時間:1〜2時間

進め方

  1. 4人以上の参加者に90分間集まってもらいます。付箋とマーカーを用意します。
  2. プロジェクトのニーズについて、焦点を絞った問いを1つつくり、ワークを進める進行役を決めます。
  3. 参加者に5分間で、問いへの答えを少なくとも3つ、1枚に1つずつ書いてもらいます。
  4. 参加者に15分間で、自分の答えを壁に貼り、ほかの人の答えを読み、書き足してもらいます。話し合いはせずに、似た答えをまとめてグループ(クラスター)にしてもらいます。
  5. 参加者に、各グループの名前を一人ひとり書いてもらいます。これは必須です。グループを分割してもかまいません。
  6. それぞれの名前を、対応するグループのそばに貼ります。一字一句同じものは除きます。
  7. 問いをもう一度読み上げ、一人ひとりに、最も重要だと思うグループを3つ選んで順位をつけてもらいます。点数を目に見える形で集計します。
  8. グループ全員が同じものだと認めた重複は、まとめて点数も合算します。たいてい3つか4つのグループがほかより高い順位になります。それが、その問いに対する優先事項です。

18Fでの例

18Fは、連邦選挙委員会(Federal Election Commission)の職員20人とこのワークを行い、相反する要望をめぐって優先順位を定めました。この手法を使って、(意思決定者ではなく)職員から、最も差し迫ったニーズは何だと考えているかというデータを集めました。そのデータを統合し、意思決定者に報告しました。

参考資料

  • "The KJ-Technique: A Group Process for Establishing Priorities."(KJ法:優先順位を決めるためのグループのプロセス)ジャレッド・M・スプール(Jared M. Spool)

政府で使うときの注意

18Fでは、KJ法の参加者はほぼ常に連邦職員です。KJ法のワークショップに連邦職員以外の人が加わる可能性が少しでもあるなら、書類削減法(Paperwork Reduction Act)とプライバシー法(Privacy Act)に関する行政管理予算局(OMB)のガイダンスを確認してください。自分の機関の法務顧問室(Office of General Counsel)や、場合によっては情報・規制問題室(OIRA)の担当官にも相談すれば、連邦機関に適用される法令に沿って進められているかを確かめられます。

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