この会社分析は2026年9月28日に公開した過去の版です。新しい版があります(2026年9月28日更新)。

最新の版を見る
日本 東証プライム コード 6971 電気機器

京セラ株式会社

KYOCERA CORPORATION

ファインセラミックを祖業とする部品・機器メーカー。KDDI株の売却資金を半導体部品への投資と株主還元に回す

2026年3月期

売上高
2兆702億円
前期比 +2.8%
営業利益
1,181億円
利益率 5.7%
純利益
1,409億円
ROE
4.3%
自己資本比率
71.9%
会社分析 開示資料をもとにAI(Claude)が作成した文章です。数値の出典は本文末尾と下の決算表に記載しています。(2026年9月28日時点の情報)

セラミックパッケージなどの部品と、複合機・機械工具などのソリューションが2本柱。2026年3月期はAIデータセンター向け半導体部品が伸び、売上高2兆702億円(前期比2.8%増)、営業利益1,181億円(332.8%増)。KDDI株を2年で約5,000億円売却し、累進配当と自己株式取得に切り替える。

事業の概要

レポーティングセグメントはコアコンポーネント、電子部品、ソリューションの3つ。2026年3月期の売上高と事業利益は次のとおり。

  • コアコンポーネント:6,534億円(構成比31.6%、事業利益631億円)。情報通信向けセラミックパッケージやデータセンター向け有機パッケージなどの半導体関連部品3,794億円、産業・車載用部品2,500億円
  • 電子部品:3,634億円(17.5%、73億円)。Kyocera AVX Components(KAVX)グループのコンデンサなど
  • ソリューション:1兆709億円(51.7%、1,039億円)。ドキュメントソリューション(複合機・プリンター)4,784億円、機械工具2,859億円、コミュニケーション(通信機器など)2,191億円

会社は部品事業を中長期の成長牽引役、ソリューション事業を安定利益を生む事業と位置づけている。

業績の分析

2026年3月期(IFRS)は売上高2兆702億円(前期比2.8%増)、営業利益1,181億円(332.8%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益1,409億円(485.0%増)。

会社の説明では、増収は半導体関連部品の販売増による。2026年1月に米国の機械工具流通子会社(SouthernCarlson)を譲渡し、ソリューションは減収となった。利益は、前期に半導体部品有機材料事業の減損損失など約430億円を計上した反動、SouthernCarlsonの譲渡益約170億円、増収と構造改革の効果で大きく増えた。半導体関連部品の事業利益は前期の264億円の損失から469億円の利益に転じた。当期利益は税額控除の増加などで税金費用が減ったことも寄与した。

決算期 売上高 当期利益 ROE 現金及び現金同等物
2022年3月期 1兆8,389億円 1,484億円 5.4% 4,141億円
2023年3月期 2兆253億円 1,279億円 4.3% 3,735億円
2024年3月期 2兆42億円 1,010億円 3.2% 4,247億円
2025年3月期 2兆144億円 240億円 0.7% 4,447億円
2026年3月期 2兆702億円 1,409億円 4.3% 4,558億円

(有価証券報告書の値。当期利益は親会社の所有者に帰属する当期利益)

売上高は2兆円前後で横ばいが続き、利益は2025年3月期に大きく落ち込んだ後に回復した。親会社所有者帰属持分比率は70%台で推移し、ROEは5%台以下にとどまる。

2027年3月期第1四半期は売上高5,253億円(9.9%増)、営業利益491億円(164.7%増)。AIデータセンター向けの半導体パッケージやコンデンサの需要が伸びた。7月に通期予想を売上高2兆800億円、営業利益1,600億円、当期利益1,600億円に上方修正した。

手元資金と使い道

2026年3月末の現金及び現金同等物は4,558億円(有報の値)。金融子会社はない。借入金は流動561億円、非流動1,889億円の計2,450億円。手元資金以上に大きいのが投資有価証券で、資本性証券及び負債性証券は1兆6,495億円。その中心がKDDI株で、政策保有株式の純資産比率は48.3%に達する。

会社はKDDI株を2026年3月期と2027年3月期で合計約5,000億円売却し、政策保有株式の純資産比率を2031年3月期末めどに20%未満に下げる計画を示した。売却資金は設備投資などの事業投資と株主還元に使う方針。

  • 売却の実績:2026年3月期にKDDIの自己株式公開買付けに応じ約1億800万株(約2,500億円)、2027年3月期第1四半期に5,368万株(1,248億円)を売却した
  • 自己株式:2025年5月から2026年3月に約2,000億円(約9,100万株)を取得し、2026年4月に総額約2,500億円を上限とする取得枠を新たに設定。取得した株式は一部消却する
  • 設備投資:2026年3月期1,490億円に対し、2027年3月期は2,250億円を計画
  • 出資:日本航空電子工業の株式を取得し、持分法適用会社にした

配当は2026年3月期まで連結配当性向50%程度を目安としてきた。2027年3月期からDOE(株主資本配当率)を指標とし、1株当たり配当を維持または増やす累進配当を採用する。2028年3月期までの2年間はDOE3.5%程度とし、2027年3月期の年間配当は56円(前期52円)を予定する。

経営計画・成長戦略

名前の付いた中期経営計画は公表していないが、2026年4月の決算短信で目標とする経営指標と重点課題を示した。

  • ROE:2028年3月期に5.0%以上、2031年3月期に8.0%以上、将来的に10.0%以上。時価総額5兆円超を目指す
  • 事業ポートフォリオ:2027年3月期から、アメーバ経営による採算管理に加えてROICを事業評価の指標に入れ、成長・注力領域を決める。2026年4月に経営企画室を新設した
  • 部品事業:先端半導体とモビリティ市場で、高付加価値のカスタム製品を増やす
  • ソリューション事業:製品に顧客の課題解決サービスを組み合わせた「モノ×コト売り」への転換を進める
  • ガバナンス:2026年6月の株主総会で監査等委員会設置会社への移行と取締役会のモニタリングボード化を付議した

新規事業・新しい取り組み

  • AIデータセンター向け部品:半導体パッケージとコンデンサの需要増を取り込み、2027年3月期第1四半期の増収の中心になった
  • 事業の入れ替え:SouthernCarlsonを譲渡し、電子部品ではシリコンダイオード・パワー半導体事業を譲渡した。半導体部品有機材料事業は減損と構造改革を経て黒字化した
  • 資本提携:日本航空電子工業を持分法適用会社にした
  • 研究開発費は1,157億円(売上高比5.6%)で、2027年3月期は1,200億円を計画する

新規事業の担当者の視点では、低収益事業の売却と政策保有株式の売却で得た資金を、半導体部品という成長領域とROE改善に振り向ける資本の組み替えが参考になる。評価の物差しを社内の採算管理からROICに広げた点も、ポートフォリオ見直しの前提として注目できる。

分析:強みと課題

強み

  • セラミック技術と顧客基盤:情報通信向けセラミックパッケージなど、AIデータセンター向けの需要を取り込める製品を持つ
  • 財務余力:持分比率70%台で、KDDI株という大きな換金可能資産を持つ。売却で得た資金を投資と還元の両方に充てられる
  • 事業の幅:複合機や通信機器などソリューション事業が売上の半分を占め、部品の市況が悪い年も利益を下支えしてきた

課題・リスク

  • 資本効率:ROEは直近5期で0.7〜5.4%。目標の2031年3月期8.0%以上には、利益水準の引き上げと株主資本の圧縮の両方が必要になる
  • 株価への依存:資本性証券が1.6兆円あり、KDDI株の価格変動が資本や売却計画に影響する
  • 事業の選別:2027年3月期予想では機械工具の売上高が40.5%減るなど事業の入れ替えが続く。売上規模を保ちながら収益性を上げられるかが問われる

出典

分析の更新履歴(2件)
  1. 最新の版 2026年9月28日時点の情報
  2. この版を表示中 2026年9月28日時点の情報
中期経営計画の分析 会社が公表した中期経営計画の資料をもとに、AI(Claude)が内容を整理・分析した文章です。(2026年9月28日時点の情報)

2028.3期 経営計画(経営改革プロジェクト・企業価値向上ロードマップ)

計画期間
2025年度〜2027年度(2025年4月〜2028年3月)。数値計画は2026年4月〜2028年3月の2か年
最終年度
2027年度(2028年3月期)
公表日
2026年2月3日

売上3兆円を目指した拡大路線が業績悪化で行き詰まり、ROEを主要課題に据え直した改革計画。2028年3月期までを「経営基盤の再構築」、2031年3月期までを「事業成長の推進」とし、ROIC基準の事業評価、政策保有株式の売却と大規模な自己株式取得で株主資本を絞る。

計画の位置づけ

京セラは名前を付けた中期経営計画の形をとらず、2026年2月3日の「経営改革プロジェクト 進捗報告」で企業価値向上ロードマップを示し、4月30日の決算説明会で2027年3月期と2028年3月期の計画数値(2028.3期 経営計画)を公表した。ROEの改善を主要な経営課題とし、2026年3月期〜2028年3月期を「経営基盤の再構築」、2029年3月期〜2031年3月期を「事業成長の推進」の期間に分ける。将来のROE目標は10%以上、時価総額は5兆円超を目指す。

出発点は前の中期経営計画の未達にある。会社は2025年3月期までを、売上高3兆円を長期目標にした積極的な投資の期間と総括し、半導体関連と車載関連の需要低迷で業績が悪化したと説明する。2025年3月期のROEは0.7%まで落ちた。2031年3月期のROE目標に向けた計画数値は、2026年11月下旬の事業戦略説明会で公表する予定。

数値目標

指標 目標 年度 直近の実績
ROE 5.0%以上 2028年3月期 4.3%(2026年3月期)
ROE 8.0%以上 2031年3月期 4.3%(2026年3月期)
売上高 2兆500億円 2028年3月期 2兆702億円(2026年3月期)
営業利益 1,600億円(売上高比7.8%) 2028年3月期 1,181億円(2026年3月期)
税引前利益 1,920億円 2028年3月期 1,690億円(2026年3月期)
親会社所有者帰属当期利益 1,500億円 2028年3月期 1,410億円(2026年3月期)
部品事業のROIC 8.0%以上(2031年3月期10.0%以上) 2028年3月期 4.6%(2026年3月期)
ソリューション事業のROIC 10.0%以上(2031年3月期12.0%以上) 2028年3月期 10.7%(2026年3月期)
政策保有株式の純資産比率 20.0%未満 2031年3月期末 48.3%(2026年3月期末)

4月の計画では、部品事業のROICは2028年3月期7.3%で、2月に掲げた8.0%以上を下回る数字になっている。部品事業の事業利益率は6.9%から11.3%へ、ソリューション事業は9.7%から10.2%へ上げる計画。

重点施策

  • ROICの導入:2027年3月期から、アメーバ経営の採算管理に加えてROICと定性評価で成長・注力領域を決める。2026年4月に経営企画室を新設
  • 事業の入れ替え:売上高2,000億円規模の事業を見直し、シリコンダイオード・パワー半導体事業、米国の機械工具流通子会社(サザンカールソン)、ケミカル事業を譲渡
  • 部品事業:半導体製造装置向けファインセラミック部品、AIデータセンター向けパッケージ、高容量コンデンサなど先端半導体・周辺領域でシェアを広げる。課題事業の有機パッケージとKAVXは規模適正化と技術・人材支援で収益を改善する
  • ソリューション事業:製品にサービスを組み合わせる「モノ×コト売り」の売上比率を2031年3月期に30%以上とし、不採算の事業・拠点・商品は撤退・縮小する
  • ガバナンス:監査等委員会設置会社へ移り、社外取締役が過半数のモニタリング・ボードとする

資本配分・株主還元

2027年3月期と2028年3月期の2か年で、営業キャッシュ・フロー約8,000億円(研究開発費控除前)と、保有株式の売却収入および負債活用など約6,000億円を資金源とする。使い道は事業投資約7,500億円(設備投資約4,000億円、研究開発費約2,500億円、成長投資約1,000億円)と、株主還元等約6,500億円(自己株式取得最大5,000億円、配当約1,500億円)。株主資本等を2026年3月期末の3.3兆円から2028年3月期末に3.0兆円程度へ減らす。

配当は2027年3月期から配当性向50%程度の方針をやめ、DOEを基準とする累進配当に移る。2027年3月期と2028年3月期のDOEは3.5%程度。年間配当は2026年3月期52円、2027年3月期56円の予想。自己株式は2026年3月期に約2,000億円を取得し、2027年3月期も約2,500億円を予定する。KDDI株式は2026年3月期に約2,500億円を売却した。

進捗

2026年3月期は売上高2兆702億円(前期比2.8%増)、税引前利益1,690億円、親会社所有者帰属当期利益1,410億円で、ROEは4.3%に戻った。2027年3月期は4月時点で売上高1兆9,400億円、税引前利益1,700億円と、事業譲渡による減収を織り込んでいた。7月には第1四半期の好調を受け、売上高2兆800億円、営業利益1,600億円、税引前利益2,000億円、当期利益1,600億円へ上方修正した。修正後の利益予想は、2028年3月期の計画値(税引前1,920億円、当期利益1,500億円)を1年前倒しで上回る。第1四半期はAIデータセンター向けの半導体パッケージやコンデンサが伸び、税引前利益は前年同期比68.1%増の749億円だった。

分析:計画の読みどころ

ROE5%という目標自体は控えめで、会社は2027年3月期までに経営基盤の再構築の目途を付け、2028年3月期から成長軌道に戻るとしている。実際、2027年3月期の修正予想で利益面は計画を上回った。達成の鍵は分子より分母にある。2か年で最大5,000億円の自己株式取得と政策保有株式の売却を組み合わせ、株主資本を約3,000億円減らす設計で、ROEの改善は資本政策に大きく依存する。保有株式の株価と売却の進み具合で、負債の活用規模が変わる点も計画に明記されている。

事業面の課題は部品事業の資本効率。4月の計画でも2028年3月期のROICは7.3%で、2月に掲げた8.0%に届かない。足元の上振れはAIデータセンター向けの需要と円安が支えており、有機パッケージやKAVXの収益改善がどこまで進むかは別の論点になる。2031年3月期のROE8%に向けた成長の中身は、11月の事業戦略説明会で初めて数字になる。インオーガニック成長をどの規模で見込むかが、次の焦点になる。

出典

中期経営計画の分析の更新履歴(1件)
  1. 最新の版 2028.3期 経営計画(経営改革プロジェクト・企業価値向上ロードマップ)

業績の推移

売上高
2022/32022年3月期 1兆8,389億円2023/32023年3月期 2兆253億円2024/32024年3月期 2兆42億円2025/32025年3月期 2兆144億円2026/32026年3月期 2兆702億円2兆702億円
営業利益
2022/32023/32024/32025/32025年3月期 272億円2026/32026年3月期 1,181億円1,181億円
純利益
2022/32022年3月期 1,484億円2023/32023年3月期 1,279億円2024/32024年3月期 1,010億円2025/32025年3月期 240億円2026/32026年3月期 1,409億円1,409億円

数字から読み取れること

  • 売上高は2022年3月期の1兆8,389億円から2026年3月期の2兆702億円へ増加(4期間の年平均成長率 3.0%)。
  • 直近期(2026年3月期)の売上高は前期比 +2.8%。
  • 直近期の営業利益率は 5.7%。
  • 直近期のROEは 4.3%(有価証券報告書の記載値)。
  • 直近期末の自己資本比率は 71.9%。
  • 直近期の営業キャッシュフロー(2,262億円)は純利益の 1.6倍。

下の表の数値から自動で計算しています。

決算期2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期
売上高1兆8,389億円2兆253億円2兆42億円2兆144億円2兆702億円
 前期比—+10.1%-1.0%+0.5%+2.8%
営業利益———272億円1,181億円
 営業利益率———1.4%5.7%
純利益(親会社株主に帰属)1,484億円1,279億円1,010億円240億円1,409億円
総資産3兆9,172億円4兆939億円4兆4,653億円4兆5,113億円4兆6,463億円
自己資本2兆8,715億円3兆237億円3兆2,255億円3兆2,177億円3兆3,394億円
自己資本比率73.3%73.9%72.2%71.3%71.9%
ROE5.4%4.3%3.2%0.7%4.3%
現金及び現金同等物4,141億円3,735億円4,247億円4,447億円4,558億円
営業キャッシュフロー2,019億円1,792億円2,690億円2,379億円2,262億円
従業員数83,001人81,209人79,185人77,136人73,856人
書類の提出日————2026/06/19
出典開示資料開示資料開示資料開示資料開示資料

新しい決算の書類が提出されるたびに期を追加し、過去の期も残しています。 有価証券報告書の「主要な経営指標等の推移」から集計しています(営業利益は損益計算書の当期・前期のみ)。自己資本比率とROEは報告書の記載値です。

電気機器の会社

日本の電気機器は228社。 京セラ株式会社の直近の売上高は13位。 業種の会社をすべて見る

順位会社名売上高営業利益率純利益
1 ソニーグループ株式会社分析あり 12兆4,796億円 11.6% −3,268億円
2 株式会社日立製作所分析あり 10兆5,867億円 — 8,023億円
3 パナソニックホールディングス株式会社分析あり 8兆487億円 2.9% 1,895億円
4 三菱電機株式会社分析あり 5兆8,947億円 7.3% 4,077億円
5 キヤノン株式会社分析あり 4兆6,247億円 — 3,320億円
6 日本電気株式会社分析あり 3兆5,827億円 10.0% 2,702億円
7 富士通株式会社分析あり 3兆5,029億円 9.9% 4,494億円
8 株式会社リコー 2兆6,083億円 3.5% 556億円
9 ニデック株式会社 2兆6,078億円 9.1% 1,643億円
10 TDK株式会社分析あり 2兆5,048億円 10.9% 1,956億円

売上規模の近い電気機器の会社

直近期の売上高で並べています。決算期が会社ごとに異なるため、同じ時期の比較ではありません。

事業の内容

有価証券報告書「事業の内容」より抜粋(有価証券報告書-第72期(2025/04/01-2026/03/31))

3 【事業の内容】 当社は創業以来、ファインセラミック技術をベースに新技術、新製品開発や新市場創造を進めています。また、素材・部品からデバイス、機器、システム、サービスに至るグループ内の経営資源を活用し、半導体、情報通信、産業機械、自動車、環境・エネルギー関連等の市場において、多種多様な製品の開発・製造・販売及びサービスの提供をグローバルに展開しています。 当社は、IFRSに準拠して連結財務諸表を作成しています。また、関係会社についてもIFRSにおける連結及び持分法適用の範囲に基づき開示しています。なお、「第2 事業の状況」及び「第3 設備の状況」においても同様に開示しています。 各レポーティングセグメントの具体的な内容は次のとおりですが、このレポーティングセグメントは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記6.セグメント情報」に掲げるレポーティングセグメント情報の区分と同一です。(1)コアコンポーネント 半導体製造装置用部品等の各種ファインセラミック部品や車載カメラモジュール、電子部品やICを保護するセラミック・有機パッケージ等を半導体、産業機械、自動車関連及び情報通信市場向けに展開しています。 (2)電子部品 コンデンサや水晶部品、コネクタ等の各種電子部品やデバイス等を情報通信や産業機械、自動車関連及び民生市場向けに展開しています。(3)ソリューション 機械工具事業では、自動車や一般産…

経営方針・経営計画

有価証券報告書「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」より抜粋

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当社が当連結会計年度末現在において判断したものです。 (1)経営の基本方針 当社は、「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること」という経営理念の追求のため、「人間として何が正しいのか」を判断基…全文の抜粋を表示
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当社が当連結会計年度末現在において判断したものです。 (1)経営の基本方針 当社は、「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること」という経営理念の追求のため、「人間として何が正しいのか」を判断基準とした企業哲学である「京セラフィロソフィ」と、独自の経営管理システムである「アメーバ経営」の実践を通じて、企業価値向上を目指します。 (2)目標とする経営指標 当社は、企業価値向上に向けて、ROEの改善を主要経営課題と位置づけ、2028年3月期(2027年4月1日から2028年3月31日まで)には5.0%以上、2031年3月期(2030年4月1日から2031年3月31日まで)には8.0%以上、また、将来的には10.0%以上の達成を図ります。併せて、時価総額のさらなる増大を目指してまいります。 (3)経営環境及び優先的に対処すべき事業上の課題 生成AIの普及により拡大を続けるAI関連市場においては、ロボティクスや社会インフラ等の新たなアプリケーションへの展開が見込まれており、更なる半導体の高性能化や低消費電力化が求められています。 当社はこれらの市場動向を事業機会として捉え、ファインセラミックスを中心とする当社のコア技術の一層の融合及び活用を図るとともに、顧客と社会の課題解決に貢献するソリューションの創出を進めます。 また、重点領域へ注力するためには、継続的な事業ポートフォリオの適正化が必要不可欠となることから、事業評価指標として新たにROIC(投下資本利益率)を導入し、収益性及び資本効率の改善を進め、企業価値の向上を目指します。 当社が優先的に対処すべき事業上の課題は次のとおりです。 a. 事業ポートフォリオマネジメントの強化 当社は、多彩な技術や強固な顧客基盤、グローバル体制、資本力等の強みを有しています。これらの経営資源を半導体関連市場等の重点領域に結集することで事業成長を加速し、企業価値向上を目指します。そのため当社は、翌連結会計年度より、従来のアメーバ経営に基づく採算管理に加え、将来性・持続性・事業競争力・市場魅力度等の定性評価及びROICを基準とする判断を基に、成長・注力領域の設定や事業ポートフォリオの評価、戦略立案を実施することとしました。合わせて、経営戦略の立案と着実な実行を管理・サポートする組織として本年4月に経営企画室を新設しました。 また、当社は部品事業(コアコンポーネントセグメント及び電子部品セグメント)を中長期的な成長牽引役、ソリューション事業を継続的な安定利益を創出する事業と位置づけ、セグメント毎の特性に応じたポートフォリオの再構築を進めてまいります。 部品事業は、祖業のファインセラミック分野で培った技術力と強固な顧客基盤を活用し、主に先端半導体やモビリティ市場でのシェア拡大と収益性向上に向けて、顧客の課題解決に貢献する高付加価値カスタム製品やソリューションの提供に適した事業ポートフォリオへの進化を図ります。 ソリューション事業は、多様な製品とサービスを活かしたイノベーションの創出と、「顧客との価値共創」を重視した事業ポートフォリオへの転換を目指し、高品質・高性能を追求した「モノづくり」に、顧客の課題解決に貢献する「コト」を加えた「モノ×コト売り」中心の事業への進化を図ります。 b. 資本政策の推進 当社は、企業価値向上を目的として資本構成の最適化を追求してまいります。資本効率の向上に向けては政策保有株式の縮減を進めるとともに、株式売却により得られる資金を設備投資等の事業投資や株主還元に活用してまいります。 (a)政策保有株式の縮減 当社が保有するKDDI㈱の株式について、当連結会計年度と翌連結会計年度で合計約5,000億円を売却するとともに、政策保有株式の純資産比率を、2031年3月期末を目途に20%未満に縮減する計画です。当連結会計年度には、KDDI㈱による自己株式の公開買付けに応募し、約108百万株(約2,500億円)についてKDDI㈱による買い付けが実施されました。その結果、2026年3月末時点の政策保有株式の純資産比率は、48.3%となりました。当社は、翌連結会計年度以降も継続的に政策保有株式の縮減を進めてまいります。なお、当社は翌連結会計年度においても、KDDI㈱による自己株式の公開買付けに応募し、その結果、約54百万株(約1,248億円)について買い付けられることとなりました。 (b)株主還元の充実化 当社は、より安定的・継続的な配当を実施するため、翌連結会計年度以降はDOE(株主資本*に対する配当金の比率)を配当指標に用いるとともに、1株当たり配当金を維持もしくは増額する累進配当を採用します。あわせて自己株式の取得を適宜実施することで、今後の株主資本の適正化を推進します。 * DOEの基準となる「株主資本」は、「親会社の所有者に帰属する持分」から保有株式の時価や為替の影響による変動の大きい「その他の資本の構成要素」を除外した金額を用います。 詳細については以下をご参照ください。 2026年4月30日開示「剰余金の配当及び配当方針の変更に関するお知らせ」 https://www.kyocera.co.jp/ir/news/pdf/FY26_4Q_haitou.pdf 当社は、2025年5月14日開催の取締役会において、資本構成の適正化と株主還元の充実を目的に、総額2,000億円を上限とする自己株式の取得を行うことについて決議し、2025年5月15日から2026年3月12日(約定ベース)の期間において、東京証券取引所における市場買付けにより、約91百万株(2,000億円)の自己株式を取得しました。 また、2026年4月30日開催の取締役会においても、総額2,500億円を上限とする自己株式の取得を行うことについて決議しました。 詳細については以下をご参照ください。 2026年4月30日開示「自己株式の取得に関するお知らせ」 https://www.kyocera.co.jp/ir/news/pdf/FY26_4Q_jikokabu.pdf なお、2029年3月期(2028年4月1日から2029年3月31日まで)以降もROE向上に向けた成長投資への適切な配分も考慮した上で自己株式を取得する予定です。 (c)自己株式の消却 当社は、当連結会計年度における総額2,000億円の自己株式の取得により、発行済株式総数に対する自己株式の比率が増加したため、翌連結会計年度に当社において適正と考える保有水準までの消却を実施しました。 詳細については以下をご参照ください。 2026年4月30日開示「自己株式の消却に関するお知らせ」 https://www.kyocera.co.jp/ir/news/pdf/FY26_4Q_shoukyaku.pdf c. コーポレート・ガバナンスの強化 当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を果たすため各種施策に取り組んでいますが、経営の重要な基盤であるコーポレート・ガバナンスについても、取締役会や指名報酬委員会の多様性の追求や実効性の向上、役員報酬体系の見直し等について継続検討し、強化を図ってまいります。 監査等委員会設置会社への移行及び取締役会のモニタリングボード化* (2026年6月25日開催 第72期定時株主総会付議予定) 当社は、取締役会の監督機能の強化ならびに審議の充実を図るべく、2026年2月2日開催の取締役会において、監査等委員会設置会社への移行を2026年6月25日開催予定の第72期定時株主総会に付議することを決議しました。 また、移行後の取締役会は、独立社外取締役が過半数となるモ…

この会社分析は2026年9月28日に公開した過去の版です。新しい版があります(2026年9月28日更新)。

最新の版を見る

掲載内容は開示資料をもとにした情報提供であり、特定の有価証券の売買を勧めるものではありません。数値の正確性には注意していますが、投資などの判断は必ず各社の開示資料をご確認のうえ、ご自身で行ってください。