日本 東証プライム コード 4568 医薬品

第一三共株式会社

DAIICHI SANKYO COMPANY, LIMITED

抗体薬物複合体(ADC)のエンハーツとダトロウェイを軸に、がん領域へ転換した製薬会社

2026年3月期

売上高
2兆1,230億円
前期比 +12.6%
営業利益
2,290億円
利益率 10.8%
純利益
2,598億円
ROE
15.8%
自己資本比率
41.5%
会社分析 開示資料をもとにAI(Claude)が作成した文章です。数値の出典は本文末尾と下の決算表に記載しています。(2026年9月28日時点の情報)

売上収益の伸びをけん引するのはAstraZenecaと共同展開するエンハーツなどのADC。2026年3月期は売上収益2兆1,230億円(前期比12.6%増)と伸びたが、ADCの供給計画見直しに伴う製造委託先への損失補償などで営業利益は2,290億円(31.0%減)。第6期中計で2030年度に売上収益3兆円以上、営業利益6,000億円以上を目指す。

事業の概要

「医薬事業」の単一セグメント。社内はビジネスユニットで管理しており、2026年3月期の売上収益2兆1,230億円の内訳は次のとおり。

  • オンコロジー(欧米のがん製品):6,088億円(前期比31.3%増)。エンハーツ、ダトロウェイが中心
  • ジャパン:4,858億円(1.9%増)。ダトロウェイ、タリージェ、リクシアナなど
  • EUスペシャルティ:2,766億円(16.5%増)。Nilemdo/Nustendiなど
  • ASCA(アジア・中南米):2,510億円(18.8%増)。中国、ブラジルでエンハーツが伸長
  • アメリカンリージェント(米国):1,822億円(16.1%減)。ヴェノファーなどが減収
  • 第一三共ヘルスケア(一般用医薬品):907億円(4.7%増)

主力のエンハーツはAstraZenecaとの戦略的提携品で、両社計上分を合わせたグローバル製品売上は6,984億円(26.3%増)。売上総利益を提携先と折半するため、提携先へのプロフィット・シェアが販売費に計上される。R-DXdなど3つのADCでは米国Merckとも提携している。

業績の分析

2026年3月期(IFRS)は売上収益2兆1,230億円(12.6%増)、コア営業利益3,600億円(15.1%増)、営業利益2,290億円(31.0%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益2,598億円(12.1%減)。

会社の説明では、増収はエンハーツの伸長とダトロウェイの売上寄与、円安による。一方、一過性の費用1,530億円が営業利益を押し下げた。想定を大きく超える需要に備えてCMO(製造委託先)と最低購入義務を伴う長期契約を結んでいたが、臨床試験の結果を踏まえて供給計画を見直した結果、CMOへの損失補償引当757億円や小田原工場のADC関連設備投資の減損・補償金等193億円などを計上した。会社は中長期の最低購入義務との差異について、不確実性が高いとして引当金を計上しておらず、追加損失のリスクがあると説明している。研究開発費は4,621億円(6.8%増)。

決算期 売上収益 当期利益 ROE 現金及び現金同等物
2022年3月期 1兆448億円 669億円 5.1% 6,624億円
2023年3月期 1兆2,784億円 1,091億円 7.8% 4,419億円
2024年3月期 1兆6,016億円 2,007億円 12.8% 6,471億円
2025年3月期 1兆8,862億円 2,957億円 17.9% 6,398億円
2026年3月期 2兆1,230億円 2,598億円 15.8% 4,498億円

(有価証券報告書の値。当期利益は親会社の所有者に帰属する当期利益)

2027年3月期は7月31日に売上収益予想を2兆3,400億円へ引き上げ、営業利益3,200億円、親会社の所有者に帰属する当期利益2,510億円を見込む。第1四半期は売上収益5,747億円(21.1%増)、営業利益851億円(12.0%減)。

手元資金と使い道

2026年3月末の現金及び現金同等物は財政状態計算書で4,498億円。第一三共ヘルスケアの売却に伴い売却目的保有資産へ振り替えた392億円を含むキャッシュ・フロー計算書ベースでは4,890億円で、前期末から1,509億円減った。自己株式の取得(期中4,720万株、1,505億円)と配当の支払いが主な使途で、社債及び借入金は3,004億円(前期末1,013億円)に増えた。親会社所有者帰属持分比率は47.0%から41.5%へ下がった。金融子会社はない。

負債側にはAstraZenecaや米国Merckから受け取った契約時一時金などの契約負債8,068億円(非流動)があり、提携の対価が先に現金で入る構造になっている。

第6期中計期間(2026〜2030年度)のキャッシュ・アロケーションは、研究開発費控除前の営業キャッシュ・フロー約3.85兆円に資産売却や資金調達を加えた原資を、研究開発費約2.9兆円、設備投資約7,000億円、戦略投資、株主還元に振り向ける。配当は累進配当とし、調整後DOE10.0%以上を毎年度の指標に置いた。年間配当は2026年3月期78円、2027年3月期予想100円。自己株式取得は累進配当を優先したうえで機動的に検討するとしている。第一三共ヘルスケアはサントリーホールディングスに2029年6月までの3段階で全株式を譲渡する予定で、譲渡価額は2,465億円(概算)。

経営計画・成長戦略

第5期中計(2021〜2025年度)は売上収益目標1兆6,000億円に対し2兆1,230億円、がん領域売上収益は目標6,000億円以上に対し9,540億円となった。ROEは目標16%以上に対し15.8%。

第6期中計(2026〜2030年度)は2035年ビジョン「Trusted healthcare innovator」に向けた計画で、2030年度に売上収益3兆円以上、営業利益6,000億円以上、EPS260円以上を目指す。

  • がん事業の拡大:5年間で20以上の適応症の上市を目指し、2030年度にがん領域売上収益2兆3,000億円超
  • 次のBGTs(Breakthrough Generating Technologies):DXd ADCに続く創薬技術基盤を2030年までに複数特定する
  • Operational Excellence:AI活用やERP導入などで計2,000億円以上のコストを最適化。2027年度に新薬事業の商業化をグローバルで一元的に担う組織を置く
  • サプライチェーン再構築:自社でプロセス開発から初期商用生産までを担い、CMOは商用生産の基盤キャパシティとして使う体制に改める

新規事業・新しい取り組み

  • ADCパイプライン:HER3-DXd、I-DXd、R-DXdを加えた5つのDXd ADCに資源を集中。会社はDXd ADC全体で3兆円以上のピークセールスポテンシャルがあるとする
  • 研究基盤:AI・データ駆動型創薬、国内外の研究拠点拡充、オープンイノベーションでADC以外のモダリティも育てる
  • 事業ポートフォリオの整理:一般用医薬品の第一三共ヘルスケアを売却する

新規事業の担当者の視点では、自社技術(DXd)を大手との共同開発・共同販売に出し、一時金とマイルストンで開発資金を先に確保した進め方が参考になる。

分析:強みと課題

強み

  • ADCの技術と実績:エンハーツとダトロウェイの2製品が上市済みで、さらに3製品が開発段階にある
  • 大手との提携:AstraZeneca、米国Merckとの提携で開発費を分担し、契約時一時金やマイルストンを受け取っている
  • 売上の伸び:がん領域売上は第5期中計目標を大きく上回った

課題・リスク

  • 収益の共有:売上総利益の50%を提携先に払うため、売上の伸びほどコア営業利益は増えにくい
  • 供給体制:需要予測の見直しで1,000億円規模の損失を計上し、中長期の最低購入義務との差異は引当未計上
  • 手元資金の減少:自己株式取得と配当で現金同等物が減り、社債発行で有利子負債が増えた。2030年度の目標達成には、研究開発費約2.9兆円を賄う営業キャッシュ・フローの伸びが前提になる

出典

分析の更新履歴(1件)
  1. 最新の版 2026年9月28日時点の情報
中期経営計画の分析 会社が公表した中期経営計画の資料をもとに、AI(Claude)が内容を整理・分析した文章です。(2026年9月28日時点の情報)

第6期中期経営計画(2026-2030年度)

計画期間
2026年度〜2030年度(2026年4月〜2031年3月)
最終年度
2030年度(2031年3月期)
公表日
2026年5月11日

DXd ADCを軸にがん事業を広げ、2035年にがん領域で世界トップ5を目指す5か年計画。がん領域売上収益を2兆3,000億円超に伸ばし、5年で20以上の適応症を上市する。利益目標はコア営業利益でなく営業利益に置き、2030年度に利益成長を一気に加速させる設計で、次の創薬技術基盤の特定も課題に掲げた。

計画の位置づけ

第6期中期経営計画は2026年度から2030年度までの5か年計画で、2026年5月11日に2025年度決算とあわせて説明した。2035年ビジョン「Trusted healthcare innovator transforming the lives of people through our science and technology」に向けた中間段階と位置づけ、戦略の柱は「2035年までにがん領域でグローバルトップ5」「2030年までにDXd ADCに続く次のBGT(Breakthrough Generating Technology)を特定」「Operational Excellence」「持続的な社会の信頼されるパートナー」の4つ。

前の第5期中計(2021〜2025年度)は、売上収益目標1兆6,000億円に対し2兆1,230億円、がん領域売上収益は6,000億円以上に対し9,540億円と大きく上回った。研究開発費控除前コア営業利益率は目標40%に対し38.7%、ROEは16%以上に対し15.8%で、利益率と資本効率はわずかに届かなかった(第5期の策定時の為替前提は1ドル105円、2025年度実績は150.78円)。

第6期はコア営業利益の定義を変え、製品に関する無形資産の償却費や買収関連費用などを除く方式にした。2027年度からのIFRS第18号の適用を見据えた変更と説明している。数値目標はコア営業利益ではなく、IFRSの営業利益で置いた。

数値目標

指標 目標 年度 直近の実績
売上収益 3兆円以上 2030年度 2兆1,230億円(2025年度)
営業利益 6,000億円以上 2030年度 2,291億円(2025年度)
EPS 260円以上 2030年度 140.44円(2025年度)
研究開発費控除前コア営業利益 1.2兆円以上 2030年度 7,440億円(2025年度)
がん領域売上収益 2兆3,000億円超 2030年度 9,540億円(2025年度)
調整後DOE 10.0%以上(毎年度) 2026〜2030年度 —
コスト最適化 計2,000億円以上 2026〜2030年度累計 —

調整後DOEは、株主資本から主に株価・為替で動く「その他の資本の構成要素」を除いた調整後株主資本で計算する。会社は2030年代前半に営業利益1兆円規模を目指せる位置に立つとも示した。

重点施策

  • がん事業の拡大:5年間で20以上の標的適応症を上市する。主な臨床試験群のデータが毎年読み出され、各年のピークセールス合計を20億〜60億ドルと示す。乳がんでの地位を維持し、肺がんでバイオマーカーを使った開発で地位を築く
  • DXd ADC:エンハーツ、ダトロウェイに加え、HER3-DXd、I-DXd、R-DXdの5剤に資源を集める。DXd ADC全体のピークセールスポテンシャルを3兆円以上とする
  • 次のBGT:腫瘍選択性を高める抗体改変型ADC、免疫療法ペイロード、新規の細胞傷害性ペイロード、siRNA、標的タンパク質分解、マルチスペシフィック抗体を候補に挙げ、2030年までに特定する
  • 自社の商業化体制:アストラゼネカ、米国Merckとの提携で得たノウハウを生かし、自社で開発・販売できる体制を強める。2027年度に商業化を一元的に担う組織とChief Commercialization Officerを置く
  • Operational Excellence:CEO直轄のBusiness Transformation組織が、DXと人材配置、グローバル共通ERPによる調達の最適化で計2,000億円以上のコストを削る
  • サプライチェーン:供給計画を見直し、グローバルの供給網を最適化する

資本配分・株主還元

  • 原資:計画期間の研究開発費控除前営業キャッシュ・フロー約3.85兆円に、資産売却や資金調達を加える
  • 成長投資:研究開発費約2.9兆円、設備投資約7,000億円、戦略投資(2030年代中盤以降の成長のための投資)
  • 株主還元:累進配当と調整後DOE10.0%以上を毎年度の指標とする
  • 自己株式取得:成長投資と累進配当を優先したうえで、状況に応じて機動的に検討する
  • 2026年度の配当は前期比22円増の100円(5期連続増配)を予定。2025年度に取得した自己株式3,145万株は2026年6月10日に消却した

進捗

2026年度第1四半期は売上収益5,747億円(前年同期比21.1%増)、コア営業利益1,073億円(6.2%増)、営業利益851億円(12.0%減)。7月31日に通期予想を修正し、売上収益を600億円引き上げて2兆3,400億円とした。円安と米国でのエンハーツの好調が理由。一方、コア営業利益は円安による減益影響とエンハーツの伸長に伴うプロフィット・シェアの増加を見込んで3,600億円に据え置いた。営業利益は小田原工場の投資中止関連補償引当の戻入を受けて3,200億円、当期利益(親会社帰属)は法人税等の増加で2,510億円に修正した。修正後の通期予想EPSは137.94円で、2030年度目標260円まではほぼ倍増が必要になる。

分析:計画の読みどころ

目標の傾きは後半に偏る。会社自身が「研究開発投資を段階的に増やしながら2026〜2029年度で利益成長の基盤を固め、2030年度に一気に利益成長を加速」と説明しており、2026年度予想の営業利益3,200億円から2030年度の6,000億円以上へは、最終年度近くでの伸びが前提になる。途中の年度目標が示されていないため、進捗は各年度の予想と実績で追うことになる。

利益の伸びを抑える構造も読みどころ。日本を除く自社計上地域の売上総利益の50%を提携先に払うため、エンハーツの売上が伸びるほどプロフィット・シェアの費用も増える。2026年度の上方修正で売上は増えてもコア営業利益が動かなかったのは、その典型といえる。会社はこの克服策として自社で開発・商業化するパイプラインを増やし、I-DXdやR-DXdなどの価値を取り込む方針を示した。

リスクとして会社は、リクシアナの特許満了、エンハーツの販売マイルストン受領の終了、鉄剤ビジネスの収益減少を2030年度までの克服課題に挙げる。2035年に向けてはエンハーツ自体の特許満了も控える。第5期では供給計画の見直しでCMOへの損失補償などの一過性費用を計上しており、20以上の適応症を遅延なく上市するには生産・供給の安定が欠かせない。次のBGTを2030年までに特定できるかが、2030年代の成長の持続性を左右する。

出典

中期経営計画の分析の更新履歴(1件)
  1. 最新の版 第6期中期経営計画(2026-2030年度)

業績の推移

売上高
2022/32022年3月期 1兆448億円2023/32023年3月期 1兆2,784億円2024/32024年3月期 1兆6,016億円2025/32025年3月期 1兆8,862億円2026/32026年3月期 2兆1,230億円2兆1,230億円
営業利益
2022/32023/32024/32025/32025年3月期 3,319億円2026/32026年3月期 2,290億円2,290億円
純利益
2022/32022年3月期 669億円2023/32023年3月期 1,091億円2024/32024年3月期 2,007億円2025/32025年3月期 2,957億円2026/32026年3月期 2,598億円2,598億円

数字から読み取れること

  • 売上高は2022年3月期の1兆448億円から2026年3月期の2兆1,230億円へ増加(4期間の年平均成長率 19.4%)。
  • 直近期(2026年3月期)の売上高は前期比 +12.6%。
  • 直近期の営業利益率は 10.8%。
  • 直近期のROEは 15.8%(有価証券報告書の記載値)。
  • 直近期末の自己資本比率は 41.5%。
  • 直近期の営業キャッシュフロー(776億円)は純利益の 0.3倍。

下の表の数値から自動で計算しています。

決算期2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期
売上高1兆448億円1兆2,784億円1兆6,016億円1兆8,862億円2兆1,230億円
 前期比—+22.4%+25.3%+17.8%+12.6%
営業利益———3,319億円2,290億円
 営業利益率———17.6%10.8%
純利益(親会社株主に帰属)669億円1,091億円2,007億円2,957億円2,598億円
総資産2兆2,214億円2兆5,088億円3兆4,611億円3兆4,561億円4兆53億円
自己資本1兆3,508億円1兆4,458億円1兆6,881億円1兆6,234億円1兆6,641億円
自己資本比率60.8%57.6%48.8%47.0%41.5%
ROE5.1%7.8%12.8%17.9%15.8%
現金及び現金同等物6,624億円4,419億円6,471億円6,398億円4,498億円
営業キャッシュフロー1,392億円1,145億円5,992億円538億円776億円
従業員数16,458人17,435人18,726人19,765人20,171人
書類の提出日————2026/06/19
出典開示資料開示資料開示資料開示資料開示資料

新しい決算の書類が提出されるたびに期を追加し、過去の期も残しています。 有価証券報告書の「主要な経営指標等の推移」から集計しています(営業利益は損益計算書の当期・前期のみ)。自己資本比率とROEは報告書の記載値です。

医薬品の会社

日本の医薬品は80社。 第一三共株式会社の直近の売上高は4位。 業種の会社をすべて見る

順位会社名売上高営業利益率純利益
1 武田薬品工業株式会社分析あり 4兆5,057億円 0.1% −1,523億円
2 大塚ホールディングス株式会社分析あり 2兆4,688億円 19.4% 3,631億円
3 アステラス製薬株式会社分析あり 2兆1,392億円 17.9% 2,915億円
4 第一三共株式会社 2兆1,230億円 10.8% 2,598億円
5 中外製薬株式会社分析あり 1兆2,579億円 47.6% 4,340億円
6 エーザイ株式会社 8,253億円 5.3% 385億円
7 小野薬品工業株式会社 5,157億円 17.9% 697億円
8 塩野義製薬株式会社分析あり 4,996億円 33.4% 2,051億円
9 協和キリン株式会社 4,968億円 — 670億円
10 住友ファーマ株式会社 4,532億円 23.7% 1,068億円

直近期の売上高で並べています。決算期が会社ごとに異なるため、同じ時期の比較ではありません。

事業の内容

有価証券報告書「事業の内容」より抜粋(有価証券報告書-第21期(2025/04/01-2026/03/31))

3【事業の内容】 当社グループは、当社と子会社43社、関連会社1社の計45社で構成され、医薬品等の製造販売を主な事業内容としております。 当社グループの営んでいる主な事業内容と当社グループを構成している各関係会社の当該事業に係る位置付けは、次のとおりであります。 なお、当社グループは、報告セグメントが単一であるため、セグメント情報の記載を省略しております。 国内(7社):当社は医薬品の研究開発・製造・販売を行っております。連結子会社の第一三共ヘルスケア株式会社は一般用医薬品等の研究開発・販売を、第一三共バイオテック株式会社はワクチンの研究開発・製造をそれぞれ行っております。連結子会社の第一三共ビジネスアソシエ株式会社は当社及び国内グループ各社に人事や経理等の事務サービスを提供しているほか不動産賃貸及び保険代理業務等多岐にわたる業務を行っております。海外(38社):米国において、持株会社である連結子会社の第一三共U.S.ホールディングスInc.のもと、連結子会社の第一三共Inc.は医薬品の研究開発・販売を行っております。当社は第一三共Inc.に製品の供給、研究開発業務の委託をしております。第一三共Inc.の子会社であるアメリカン・リージェントInc.は医薬品の研究開発・製造・販売を行っております。欧州において、連結子会社の第一三共ヨーロッパGmbH及びそのグループ会社18社は、欧州各国で医薬品の研究開発・製造・販売を行…

経営方針・経営計画

有価証券報告書「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」より抜粋

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループにおける経営方針、経営環境及び優先的に対処すべき課題等は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結会社)が判断したものであります。 (1) 2035年ビジョン 2035年ビジョンとして…全文の抜粋を表示
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループにおける経営方針、経営環境及び優先的に対処すべき課題等は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結会社)が判断したものであります。 (1) 2035年ビジョン 2035年ビジョンとして、新たに「Trusted healthcare innovator transforming the lives of people through our science and technology」となることを掲げました。 第5期中期経営計画において、がん領域へのトランスフォーメーションと継続的な成長を実現いたしました。これにより、2030年度目標である「サステナブルな社会の発展に貢献する先進的グローバルヘルスケアカンパニー」への道筋が明確になってきております。 効率的かつ強靭な組織を構築することで、がん事業を拡大するとともに、持続的成長に向けた新たなBGTs(Breakthrough Generating Technologies)※1 の特定を進め、2035年ビジョンの実現に向け第6期中期経営計画を推進して参ります。 ※1 より革新的な医薬品を患者さんに迅速に届けるための創薬技術プラットフォーム 2035年ビジョン達成に向けた第6期中期経営計画の位置づけ (2) 第6期中期経営計画(2026年度‐2030年度) 2030年度目標「サステナブルな社会の発展に貢献する先進的グローバルヘルスケアカンパニー」を達成し、2035年ビジョン実現に向けた成長加速と次世代基盤構築を目指す計画として第6期中期経営計画を策定いたしました。 ① 第6期中期経営計画の達成に向けた戦略(ⅰ) 2030年度計数目標 以下の戦略を実行していくことで、売上収益3兆円以上、営業利益6,000億円以上、1株当たり当期利益(EPS)260円以上を目指して参ります。 (ⅱ) Be a Global Top 5 Oncology Company by 2035(DXd ADCの製品価値最大化により、2035年には グローバルトップ5オンコロジー企業へ) エンハーツ及びダトロウェイを中心に、がん事業を拡大し、2030年度にがん領域売上収益2兆3,000億円以上を目指すため、今後の5年間で20以上の適応症の上市を目指して参ります。 より速く、より確実に新薬を承認取得する力を高めるための開発スピードの向上(RD Excellence)と同時に、承認を取得した製品を速やかに世界中の患者さんに届け、製品価値を最大限に引き出す力(Business Excellence)を高めるためのケイパビリティの継続的な向上を図って参ります。 グローバルサプライチェーンを再構築することで、ADC製品の安定供給とBGTs候補品の迅速な立ち上げを実現して参ります。 既に確立した乳がん領域でのプレゼンスを維持し拡大するとともに、肺がん領域でも強いリーダーシップの構築を目指して参ります。 (ⅲ) Identify next BGTs by 2030(DXd ADCに続く、新BGTsを特定し、開発加速化) 当社は、2030年までに次世代のBGTsを特定することを重要な戦略目標として位置づけております。 当社の第1のBGTであるDXd ADCは、現在エンハーツ及びダトロウェイの2製品が上市済であるほか、複数のプログラムが開発段階にあります。DXd ADCで培った知見と実績をもとに、ADC技術の更なる深化に加え、ADC以外の複数のモダリティについても研究開発を加速して参ります。 また、BGT候補の継続的な創出を支えるため、国内外の研究拠点の拡充やAI・データ駆動型創薬の推進、オープンイノベーション※2の強化を通じて、次世代技術を確立し、標的獲得のエコシステム構築を図って参ります。 持続的な成長を実現するため、これらの取組を通じて、2030年度までに複数のBGTsを特定し、その開発加速化を推進して参ります。 ※2 自社内の研究開発に加え、外部の研究機関や企業との連携を通じて技術・知見を取り込み、研究開発の高度化及びイノベーション創出を図る考え方 (ⅳ) Operational Excellence(全社にわたるOperational Excellenceを実現し、利益創出力を強化) 上記(ⅱⅲ)の事業投資を実現させる基盤として、Operational Excellence※3の不断の追求に取り組んで参ります。 AI活用等による生産性の飛躍的向上を実現し、デジタルトランスフォーメーションによる業務効率化と戦略的人材配置を一体で進め、利益創出力を高めて参ります。 次に調達・外注構造の抜本的最適化を行って参ります。グローバル共通のERP(Enterprise Resource Planning)プラットフォーム導入を通じた調達プロセスの最適化によるコスト削減を行って参ります。 これらの取組により計2,000億円以上のコストの最適化を実現し、収益性を向上させることでさらなる成長投資、株主還元を推進して参ります。 新薬事業全領域の商業化活動をグローバルで一元的に担う新組織を設置いたします(2027年4月より稼働予定)。これにより、組織・要員最適化を含む、事業戦略に沿ったリソース配分や事業投資判断を推進して参ります。 ※3 組織のあらゆる業務プロセスを継続的に改善・最適化することで、高い品質・効率・生産性を持続的に実現しようとする経営の考え方・取組 (ⅴ) Be a trusted partner for sustainable society(多様なステークホルダーへ貢献し、信頼されるパートナーに) 当社は、社会から信頼されるパートナーとして持続可能な社会の実現に貢献することを経営の重要な基盤と位置づけております。Patient Centricity(患者中心)の実践に取り組むとともに、高い倫理観に基づく医療コミュニティへの貢献を実現して参ります。 さらに、バリューチェーン全体にわたる環境負荷の低減に努めるとともに、長期的視点を持つ投資家との信頼関係の構築を推進して参ります。 ② 株主還元方針 当社は、持続的な企業価値の向上を図るため、成長戦略の展開に不可欠な投資の実行と株主の皆様への利益還元を総合的に勘案し、利益配分を決定することを経営の基本方針としております。株主還元をより安定的・継続的なものとするため、新たに累進配当を導入いたします。 第5期中期経営計画期間においても利益成長に応じた増配を毎年実施し、2021年度に27円だった年間配当金は2025年度には78円とする予定です。第6期中期経営計画期間においても、この増配の流れをさらに確実なものとするべく、配当金は原則として維持・増配し続ける累進配当のもと、各年度の調整後DOE※4を10.0%以上とすることを配当水準の指標として掲げております。 配当に加え、自己株式の取得についても株主還元の選択肢として位置づけており、累進配当を最優先としながらも、財務状況や市場環境などを総合的に勘案しながら、機動的に実施することを検討して参ります。 ※4 調整後DOE:株主資本から「その他の資本の構成要素(主に株価・為替により変動する項目)」を除いた「調整後株主資本」をもとに算出したDOE(配当総額÷株主資本) ③ 計数目標 第6期中期経営計画における2030年度の計数目標として、売上収益3兆円以上、営業利益率6,000億円以上、EPS260円以上、調整後DOE10.0%以上を目指しております。なお、2030年度の為替レートの前提は1USD=150円、1EUR=180円であります。

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