Wingstop Inc.
ウィングストップのフランチャイズ事業

国
アメリカ
上場
NASDAQ WING
参照資料
FY2025(2025年12月27日終了年度)Form 10-K

チキンウィング専門店の約98%を加盟店が運営し、ロイヤルティ・広告費・加盟料を売上に連動して受け取る米国企業の事例です。

事業の概要

Wingstopは、チキンウィング、テンダー、チキンサンドイッチを提供するレストランチェーンです。Form 10-K(FY2025、2025年12月27日終了年度)は、同社を主にフランチャイザーと位置づけ、店舗の約98%が独立した加盟店により所有・運営されていると記載しています。

2025年末のシステム全体の店舗数は3,056店で、内訳は国内直営57店、国内フランチャイズ2,529店、海外フランチャイズ470店です。同年は509店が開店し、閉店は16店でした。

収益の仕組み

同10-Kは、ロイヤルティ、広告費、加盟料を加盟店に課すことと、一部の店舗を自社で運営することで収益を得ると説明しています。現在の標準契約では、次のように記載されています。

  • 加盟料:1店舗の開店ごとに2万ドル
  • ロイヤルティ:純売上(値引き後)の6.0%
  • 広告基金への拠出:純売上の5.5%(2025年度初日に5.3%から引き上げ)

広告基金は、全国的な広告施策に使うための基金として同社が管理すると説明しています。出店権を先に渡す開発契約の前払金は、開店した店舗ごとに按分して加盟料として扱うと記載されています。

公開資料から読み取れること

Form 10-K(FY2025)の数値は次のとおりです。

  • システム全体の売上高:約53億4,309万ドル(前年47億6,523万ドル)。うち直営店分は2.4%で、残りは加盟店の売上
  • 総収益:6億9,685万ドル(前年比11.4%増)
  • 内訳:ロイヤルティ・加盟料等3億2,178万ドル、広告費2億4,762万ドル、直営店売上1億2,745万ドル
  • 当期純利益:1億7,427万ドル
  • 国内の既存店売上高:3.3%減。1店舗あたり平均売上(国内)は200万ドル
  • デジタル経由の売上:システム全体の売上高の73.2%(2025年第4四半期)

同社は、アセットライトで加盟店比率の高いモデルが高い営業利益率と低い設備投資を生むと説明しています。

新規事業への示唆

ロイヤルティを売上連動にすると、加盟店の売上が伸びる局面では本部の収益も増えます。一方で、国内既存店売上高がマイナスの年でも、店舗数が大きく増えれば総収益は伸びており、本部の収益が既存店の動向と出店数の両方に左右されることが数字から分かります。新規事業でフランチャイズを検討する場合は、加盟店が採算を取れる1店舗あたりの売上水準を示せるかどうかが出店拡大の前提になります。

参考資料

この事例は各社の公開資料をもとに整理したもので、記載は参照資料の時点の内容です。最新の情報は各社の公式発表をご確認ください。