ユー・エム・シー・エレクトロニクス株式会社
車載・産業・OA機器向けの電子機器受託製造(EMS事業)

国
日本
上場
東証・名証 6615
参照資料
2026年3月期 決算短信(2026年5月15日)、同社サイト「事業紹介」

車載・産業・OA機器の電子基板実装を受託する日系EMS企業。2026年3月期は売上高1,127億円、営業利益12億円と記載されています。

事業の概要

ユー・エム・シー・エレクトロニクスは、電子機器の設計、部品調達、製造、組み立て、検査、出荷といった一連の製造サービスを顧客から受託するEMS事業を営んでいます。同社サイトの事業紹介によると、車載用電子機器、産業機器、OA機器などの電子基板の部品実装を中心に、一部製品の機器組み立てや完成品の製造も行っています。生産拠点は国内4工場(埼玉、宮崎、佐賀、神奈川)、中国2工場、ベトナム1工場、タイ1工場と記載されています。

収益の仕組み

同社は、顧客の最終製品に向けた設計・開発思想と連動して製造を請け負うと説明しています。車載機器は、自動車メーカーの一次請け企業を通じて供給し、企画から量産まで長期間を要するものの、一度受注すると安定的な生産が可能になると記載しています。産業機器も量産開始後の受注量の振れが少なく、工場の安定操業に効果的な分野と説明しています。

決算短信では、EMS事業と人材派遣業を営むものの大部分がEMS事業であるとして、セグメント情報の記載を省略しています。

公開資料から読み取れること

2026年3月期の決算短信(連結)の数値は次のとおりです。

  • 売上高:1,127億26百万円(前期比14.6%減)
  • 売上総利益:65億25百万円(売上原価1,062億1百万円)
  • 営業利益:12億9百万円(同43.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益:2億83百万円
  • EMS事業の製品分野別売上高:車載機器586億46百万円、OA機器364億87百万円、産業機器166億56百万円
  • 2027年3月期の予想:売上高1,150億円、営業利益8億円

決算短信は、売上減少の理由として、中国市場の需要低迷、一部製品の生産終息と生産調整、一部顧客との取引を代理人取引として収益を純額で計上したことなどを挙げています。売上総利益は売上高の1割に満たず、材料費が大きな比重を占める構造が数字から読み取れます。なお、主要顧客ごとの売上割合は、今回確認した資料では確認できませんでした。

新規事業への示唆

受託製造では、顧客の製品の売れ行きや生産調整が、そのまま自社の売上に影響します。同社は車載・産業・OA機器と複数分野に事業を持ち、分野ごとに増減が異なる状況が決算短信から読み取れます。新規事業で受託を行う場合は、特定の産業や顧客に偏らないよう分野を分け、品質認証や自動化設備などで他社が参入しにくい強みを持つことが課題になります。

参考資料

この事例は各社の公開資料をもとに整理したもので、記載は参照資料の時点の内容です。最新の情報は各社の公式発表をご確認ください。