東京センチュリー株式会社
リース・ファイナンス、オートリース、航空機・船舶などのリース事業
- 国
- 日本
- 上場
- 東証 8439
- 参照資料
- 2026年3月期決算短信(2026年5月11日)、2027年3月期第1四半期決算短信(2026年8月3日)
情報通信機器から航空機、車両まで幅広い資産を貸し出し、貸し出し用の賃貸資産を2.8兆円保有する大手リース会社の事例です。
事業の概要
東京センチュリーは、決算短信によると、国内外で情報通信機器、事務用機器、航空機、船舶、車両などを対象にリース・ファイナンスを手がける企業です。2026年4月から報告セグメントを、国内ビジネス、海外ビジネス、社会インフラ、トランスポート、モビリティ、企業投資の6部門に変更したと記載しています。
2027年3月期第1四半期決算短信は、国内ビジネス部門でNTT・TCリースとの共同事業、海外ビジネス部門でCSI Leasing, Inc.のIT機器処分(ITAD)案件、モビリティ部門でオートリースとレンタカーを挙げています。
収益の仕組み
資料に記載された事業の中身から、同社は資産を購入して貸し出すことで賃貸収入を得ています。貸借対照表には、貸し出し用の「賃貸資産」が有形固定資産として計上されています。2026年3月末の賃貸資産は2兆8,376億円、2026年6月末は2兆9,500億円(いずれも百万円未満切捨ての数値を億円に換算)です。
また、航空機事業での機体売却益、船舶事業での売船による収益、モビリティ部門での車両売却益が、セグメント利益の増減要因として挙げられています。貸し出した資産を売却して利益を得る流れが、決算短信で確認できます。
公開資料から読み取れること
2026年3月期(通期)の決算短信の数値は次のとおりです。
- 売上高:1兆4,576億円(前期比6.5%増)、営業利益:1,483億円(同26.7%増)
- 親会社株主に帰属する当期純利益:1,112億円(同30.5%増)
- 賃貸資産の減価償却費:2,447億円、賃貸資産の取得による支出:7,897億円
2027年3月期第1四半期(2026年4月〜6月)の決算短信の数値は次のとおりです。
- 売上高:3,884億円(前年同期比11.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益:351億円(同59.1%増)
- 総資産:7兆4,375億円、有利子負債:5兆3,709億円、自己資本比率:15.6%
賃貸資産の取得額が減価償却費の3倍超に達しており、資産を積み増しながら貸し出す事業であることが読み取れます。
新規事業への示唆
リースは、資産の取得に先に大きな資金が必要で、有利子負債が大きくなりやすい型です。東京センチュリーは、情報通信機器、航空機、車両など資産の種類ごとに部門を分け、売却益も収益源に含めています。新規事業でリースを検討する際は、どの資産を貸すか、貸し終えた後にどこで売るかを先に決め、資金調達の負担を月ごとの資金繰りに入れて検討する必要があります。
参考資料
この事例は各社の公開資料をもとに整理したもので、記載は参照資料の時点の内容です。最新の情報は各社の公式発表をご確認ください。
