ThredUp Inc.
ThredUpの中古衣料の委託販売マーケットプレイス(Clean Out Bags)

国
アメリカ
上場
NASDAQ TDUP
参照資料
Form 10-K(FY2025、2025年12月期)

中古衣料・靴・小物を売り手から預かってオンラインで販売し、販売額から手数料を得る委託販売型の米国リユース企業の事例です。

事業の概要

ThredUpは、主に中古の衣料、靴、アクセサリーを扱う米国のオンライン・リユース事業者です。Form 10-K(FY2025)は、同社のプラットフォームを「managed marketplace」と呼び、米国の買い手が幅広い価格帯の中古品を閲覧・購入できると記載しています。

同社は2024年11月30日に欧州事業(Remix)の株式91.0%を売却し、欧州事業を終了したため、10-Kの記述は継続する米国事業に関するものと説明しています。

収益の仕組み

同10-Kによると、収益の中心は委託販売(consignment)です。同社は売り手の中古品を売った代金の一定割合を、委託販売サービスの対価として受け取ります。収益は買い手の購入時に認識され、売り手への支払い(seller payouts)、割引、返品を差し引いた純額で計上されます。このほか、自社保有在庫の販売と、売り手向けのClean Out Bag(衣類を送るための袋)の処理手数料も収益に含まれるとされています。

同社はデータサイエンスを使って、価格設定、売り手への支払い、商品の受け入れ可否、販売率などを最適化していると説明しています。仕入れの一部は買取ではなく委託のため、他の買取型のリユース企業とは在庫リスクの持ち方が異なります。

公開資料から読み取れること

Form 10-K(FY2025、2025年12月期)の数値は次のとおりです。

  • 収益:3億1,081万ドル(前年2億6,003万ドル、19.5%増)
  • 売上総利益:2億4,680万ドル、売上総利益率79.4%(前年79.7%)
  • 継続事業の損失:2,021万ドル(前年3,999万ドル)
  • 調整後EBITDA(継続事業):1,350万ドル(収益比4.4%)
  • アクティブバイヤー:165万人(前年127万人)、注文数:607万件(同485万件)

同10-Kは、収益の増加が主に注文数の25.3%増によるもので、平均注文額は0.6%減少したと説明しています。

新規事業への示唆

ThredUpは、仕入れ価格を事前に払う買取型ではなく、売れた時点で精算する委託販売型を中心に据えています。買取型に比べて在庫リスクと仕入れ資金の負担は軽くなる一方、売上は売れた時点の手数料部分のみが収益として計上される構造です。

リユースを新規事業で検討する場合は、買取型と委託型のどちらで仕入れ、在庫リスクを誰が負うかを設計することが重要です。同社の資料では、継続事業が損失であることも読み取れ、規模を追う中で収益性が課題となっています。

参考資料

この事例は各社の公開資料をもとに整理したもので、記載は参照資料の時点の内容です。最新の情報は各社の公式発表をご確認ください。