Savers Value Village, Inc.
Savers・Value Villageなどのスリフトストア(寄付品の仕入れと再販売)

国
アメリカ
上場
NYSE SVV
参照資料
Form 10-K(fiscal 2025、2026年1月3日終了)

非営利団体が集めた寄付品の古着や雑貨を買い取って店舗で販売し、売れ残りを卸売に回す米国の営利スリフト運営企業の事例です。

事業の概要

Savers Value Villageは、Savers、Value Village、Unique、2nd Ave.などの店名で、米国、カナダ、オーストラリアでスリフトストア(中古品店)を運営しています。Form 10-K(fiscal 2025、2026年1月3日終了の53週)は、同社を米国・カナダで店舗数ベースで最大の営利スリフト運営者とし、367店舗を運営していると記載しています。

同社は、衣料、靴、雑貨、食器、本などの中古品を非営利パートナー(NPP)から購入し、選別・値付け・陳列して店舗で販売します。店舗で売れなかった品や不向きな品は、卸売先に販売しています。

収益の仕組み

同10-Kによると、仕入れは、店舗内の寄付受付所での寄付(OSD)、GreenDrop拠点、NPPなどが回収して届けるデリバード・サプライの3つが中心です。OSDとGreenDropは、fiscal 2025の処理重量の78.0%を占め、品質が高く契約上のコストも低いと説明されています。NPPとの契約は通常1〜3年で、過去5年間でNPPに約5億3,400万ドルを支払ったと記載されています。

処理は、受け入れ、選別、グレーディングと値付け、陳列、卸売の5段階で、fiscal 2025は11億ポンドの中古品を処理したとされています。重要指標の「セールスイールド」は、処理1ポンドあたりの小売売上高と定義されています。

公開資料から読み取れること

Form 10-K(fiscal 2025)の数値は次のとおりです。

  • 純売上高:16億7,895万ドル(前年比9.2%増、うち53週目の影響を含む)
  • 売上原価(商品):7億5,088万ドル、売上総利益率に相当する「gross product margin」は55.3%
  • 営業利益:1億2,410万ドル(売上比7.4%)
  • 純利益:2,264万ドル(前年2,903万ドル)
  • 米国リテール売上:9億4,019万ドル(既存店売上6.6%増)、カナダ:6億819万ドル(同2.0%増)

同10-Kは、仕入れの量と質を確保できなければ業績に影響が出る可能性があると、リスク要因の筆頭に記載しています。

新規事業への示唆

同社の資料は、仕入れを「買取」ではなく、非営利団体との契約を通じた寄付品の購入で組み立てている点が特徴です。同10-Kは、NPPに対価を支払うことで、NPPにとって使途の制限がない収入になると説明しています。

また、小売で売れなかった品を卸売に回すことで、仕入れた品を最後まで売り切る仕組みを持っています。新規事業でリユースを検討する際は、仕入れ先との関係の作り方と、売れ残りの出口を事前に設計することが課題になります。

参考資料

この事例は各社の公開資料をもとに整理したもので、記載は参照資料の時点の内容です。最新の情報は各社の公式発表をご確認ください。