Sanmina Corporation
電子機器の設計・製造受託(EMS)と部品・修理サービス

国
アメリカ
上場
NASDAQ SANM
参照資料
FY2025(2025年9月期)Form 10-K(2025年11月提出)

産業・医療・防衛・車載・通信などのOEMから、設計・製造・物流・修理まで受託する米EMS企業。上位10社への売上が52%を占めると記載されています。

事業の概要

Sanmina Corporationは、統合的な製造ソリューション、部品、製品、修理・物流・アフターマーケットサービスを、主にOEM向けに提供しています。Form 10-K(2025年9月期)によると、対象は産業、医療、防衛・航空宇宙、車載、通信ネットワーク、クラウドインフラの各分野で、従業員39,000人(臨時雇用4,000人を含む)、4大陸20か国で顧客を支えていると記載されています。

同10-Kは、提供内容として、コンセプト開発や試作を含む製品設計・エンジニアリング、部品・組立品・完成システムの製造、高度な組み立てと試験、注文ごとの出荷対応などを挙げています。

収益の仕組み

同10-Kによると、主要OEM顧客とは一般に3〜5年の供給契約を結びますが、契約は通常、顧客に最低購入数量を義務づけていません。一方、顧客の生産予測に沿って発注した材料や部品が使われなかった場合、一定の条件のもとで顧客が費用を負担すると説明しています。また、注文のキャンセルや再スケジュールが認められる条項が一般的だと記載されています。

同社は、高ボリュームで複雑度の低い製造は一般に粗利率が低いと述べており、部品・製品・サービス事業(CPS)の拡大を高利益率化の鍵と位置づけると説明しています。

公開資料から読み取れること

Form 10-K(2025年9月期)の数値は次のとおりです。

  • 売上高:81億2,838万ドル(前期の75億6,833万ドルから7.4%増)
  • 売上総利益:7億1,636万ドル(売上総利益率8.8%)
  • 営業利益:3億5,457万ドル(営業利益率4.4%)
  • 親会社株主帰属の当期純利益:2億4,589万ドル
  • 売上の内訳:産業・医療・防衛・航空宇宙・車載50億2,293万ドル、通信ネットワーク・クラウドインフラ31億545万ドル
  • 上位10社への売上:売上高の52%、1社が10.1%

同社は、上位10社が売上のおよそ半分を占める状況が続くと見込み、大口顧客の喪失や発注減が売上と利益を大きく減らしうるとリスクに記載しています。

新規事業への示唆

EMSの売上総利益率は1桁台後半であり、同社は材料費の転嫁や稼働率、取り扱う製品の複雑さが損益に影響する要素として挙げています。最低購入数量が契約で保証されない中で、使われなかった材料の費用負担を契約で決めておく点は、受託の側が在庫リスクを抑える方法として読み取れます。新規事業で受託を行う場合は、材料の調達責任、キャンセル時の費用負担、顧客集中の上限を事前に設計することが検討対象になります。

参考資料

この事例は各社の公開資料をもとに整理したもので、記載は参照資料の時点の内容です。最新の情報は各社の公式発表をご確認ください。