Robert Half Inc.
Permanent placement talent solutions(正社員の人材紹介)

国
米国
上場
ニューヨーク証券取引所 RHI
参照資料
FY2025(2025年12月期)Form 10-K

採用が決まったときに年収の一定割合を企業から受け取る正社員の人材紹介を、人材派遣やコンサルと並べて展開する米国上場企業の事例です。

事業の概要

Robert Halfは、専門人材の派遣(contract talent solutions)、正社員の紹介(permanent placement talent solutions)、コンサルティング(Protiviti)の3つを報告セグメントとする企業です。Form 10-K(FY2025、2025年12月期)によると、同社の最初の事業は1948年に始まった会計・財務人材の紹介でした。

正社員紹介は、金融・会計、技術、マーケティング・クリエイティブ、法務、事務・カスタマーサポートの分野の正社員の紹介を扱います。

収益の仕組み

同10-Kは、紹介が成立したときの手数料は雇用主のみが支払い、一般に新しい従業員の年収に対する一定の割合であり、求職者からは手数料を取らないと記載しています。収益は、求職者が正社員の内定を受諾した時点を中心に認識されます。

同社は、入社後90日の保証期間中に退職する人材に関する影響額を、過去の実績に基づいて見積もり、負債として計上していると記載しています。同10-Kは、正社員紹介の売上の主な要因を、紹介の人数と1件あたりの平均手数料としています。

公開資料から読み取れること

Form 10-K(FY2025)の数値は次のとおりです。

  • 全体のサービス収益:53億7,851万ドル(前年は57億9,584万ドル)
  • 正社員紹介の売上:4億4,000万ドル(前年比9.8%減、前年は4億8,700万ドル)
  • 紹介件数は13.6%減、1件あたり平均手数料は3.8%増
  • 当期純利益:1億3,299万ドル(前年は2億5,160万ドル)

正社員紹介は全体の売上の約8%です。同10-Kは、マクロ経済の不確実性により顧客や候補者の信頼が揺らぎ、意思決定が長引き採用が遅れたことが業績に影響したと説明しています。

新規事業への示唆

成功報酬型の人材紹介は、採用が減れば紹介件数が直接減り、売上が下がることが同社の数字から分かります。2025年は平均手数料が上がっても、件数の減少を補えませんでした。同社は派遣やコンサルティングも持っており、需要の変動を受けやすい成功報酬型の事業を、他の収益源と組み合わせています。新規事業で成功報酬型を始める場合は、景気で件数が変動することを前提に、固定的な収益源との組み合わせや費用の変動費化を検討する必要があります。

参考資料

この事例は各社の公開資料をもとに整理したもので、記載は参照資料の時点の内容です。最新の情報は各社の公式発表をご確認ください。