リゾートトラスト株式会社
会員制リゾートホテル「エクシブ」「ベイコート倶楽部」などの会員権事業・ホテルレストラン事業

国
日本
上場
東京証券取引所 4681
参照資料
2026年3月期(2025年4月〜2026年3月)決算説明資料

会員権の販売と、会員から受け取る運営管理費(年会費)などを組み合わせて、会員制リゾートホテルを運営する日本企業の事例です。

事業の概要

リゾートトラストは、会員制リゾートホテル(エクシブ、ベイコート倶楽部、サンクチュアリコートなど)、メディカル(ハイメディックの会員制検診)、ゴルフなどの会員制事業を営む日本企業です。2026年3月期決算説明資料によると、2026年3月末のグループ会員数は21万752口(会員権を複数持つ場合は1口ずつカウント)で、ホテル会員権のうち、エクシブは7万7,986口、ベイコートは2万3,656口、サンクチュアリコートは2万2,760口と記載されています。

収益の仕組み

同資料から読み取れる収益は大きく三つです。まず、会員権の販売による収益です。会員権事業では、開業と同時に不動産利益を一括で計上すると説明されており、開業物件がある期の利益が大きく上がる性質があります。次に、ホテルレストラン事業の収益です。同資料では、運営管理費(年会費)、室料(ルームチャージ)、食事料金などの改定が増収要因として挙げられています。三つ目はメディカル事業で、ハイメディックの会員の月会費などを含みます。

同資料は、2025年1月に運営管理費(年会費)の改定を行い、年会費改定による増収効果を約12億円計上したと説明しています。

公開資料から読み取れること

2026年3月期(2025年4月〜2026年3月)の連結業績は次のとおりです(同社の決算説明資料)。

  • 売上高:2,630億円(前年比5.5%増)、営業利益:291億円(同10.6%増)
  • 会員権販売の年間契約高:1,322億円(5期連続で過去最高)。うちホテル会員権1,221億円、メディカル会員権94億円
  • 会員権セグメント:売上高955億円、営業利益255億円
  • ホテルレストランセグメント:売上高1,109億円、営業利益56億円(前年20億円)
  • メディカルセグメント:売上高559億円、営業利益83億円

ホテルレストランの営業利益は、年会費改定、室料・食事料金の改定、稼働率の上昇を主因として増加したと説明されています。なお、2027年3月期は、開業物件の規模縮小により開業時に実現する収益が減るため、売上高は2,550億円に減収する計画と記載されています。

新規事業への示唆

会員権という入会時の収益と、その後の年会費・利用料という継続収益を組み合わせる構造は、同資料から読み取れます。入会時の収益は新規物件の開業に連動して期ごとの振れが大きく、年会費は会員基盤に応じて積み上がるため、両者の性質の違いを設計時に分けて考える必要があります。

また、年会費の改定が増収として明確に記載されていることから、会員が得る価値と年会費水準の関係を継続的に見直す運用が、会員制事業の収益に直結することが分かります。

参考資料

この事例は各社の公開資料をもとに整理したもので、記載は参照資料の時点の内容です。最新の情報は各社の公式発表をご確認ください。