株式会社ピアラ
KPI保証型マーケティング支援(成果報酬型のD2C・通販向けマーケティング)

国
日本
上場
東証スタンダード 7044
参照資料
2025年12月期 通期決算補足説明資料(2026年2月13日)、2025年12月期 通期決算資料(2026年2月19日)

広告主のCPA(獲得単価)などのKPIを保証する成果報酬型のマーケティング支援を行うピアラの事例で、粗利率の低さと再成長への転換が資料に示されています。

事業の概要

ピアラは、D2C(メーカー直販)・通販企業などのマーケティングを支援する企業です。2025年12月期通期決算補足説明資料(2026年2月13日)と同社の決算資料(2026年2月19日)によると、2016年に「KPI保証サービス」の提供を開始し、2018年に東京証券取引所マザーズに上場しました。決算資料は、同社を「成果報酬型会社としての強み」を持つ企業と位置づけ、クリエイティブだけでなく最終的な成果(CPA/LTV)までを保証する点を競争優位として説明しています。

収益の仕組み

同社の決算資料は、リーチを一部保証する「Brand Spark」と、第三者視点で拡散する施策を「成果報酬型でリスクなくバズを創出」できるとする「Retail Spark」を挙げ、KPI保証と成果報酬を組み合わせたサービスを示しています。広告主の成果指標(CPA、CVR、LTVなど)にコミットする代わりに、成果に連動した対価を受け取る構造です。

報酬の算定式や、成果が出なかった場合の費用負担の詳細は、今回確認した資料では分かりませんでした。

公開資料から読み取れること

2025年12月期(通期)の決算補足説明資料の数値は次のとおりです。

  • 売上高:157億3,100万円(前年比16.6%増、上場来最高)
  • 営業利益:4,000万円(5年ぶりの通期営業黒字)、経常利益2億3,100万円、親会社株主に帰属する当期純利益1億9,900万円
  • 売上高の四半期推移は、1Q 44.6億円、2Q 38.8億円、3Q 37.0億円、4Q 36.9億円。粗利率は1Qの13.84%から4Qの16.51%へ、四半期ごとに改善
  • 4Qの売上高のうち、KPI保証は31.3億円(前年同期比8.3%減)、通販DXは3.2億円

売上高に比べて売上総利益は小さく、同社は粗利額や粗利率の改善に注力したと説明しています。また、2024年に粗利率が低下した理由を、減少が続いた売上高(顧客予算の消化)の回復を優先した結果と記載しています。

2026年12月期の見通しは、売上高192億円、営業利益2.88億円、経常利益2.63億円、親会社株主に帰属する当期純利益2.18億円と記載されています。

新規事業への示唆

成果保証型のサービスは、顧客が負うリスクを提供側が引き受けるため、成果が出る案件を選ぶ力が利益を左右します。ピアラの資料では、売上を伸ばした年に粗利率が低下し、案件の精査や粗利の高い施策へ重点を移すことで粗利率が改善した流れが読み取れます。

新規事業で成果報酬やKPI保証を取り入れる場合は、受ける案件の条件(成果の定義、期間、上限)を決めておくこと、売上の規模だけでなく粗利率を指標に置くこと、そして顧客や業種への依存を分散することが検討事項になります。

参考資料

この事例は各社の公開資料をもとに整理したもので、記載は参照資料の時点の内容です。最新の情報は各社の公式発表をご確認ください。