株式会社リブセンス
マッハバイト・転職ドラフト・転職会議(求人・転職メディアの採用成果報酬)
- 国
- 日本
- 上場
- 東証スタンダード 6054
- 参照資料
- 2025年12月期 決算補足説明資料(2026年2月13日)、2026年12月期第2四半期 決算補足説明資料(2026年8月14日)
求人メディアで「採用時の成果報酬(採用課金)」などを料金プランに用意するリブセンスの事例で、成果報酬型の難しさも決算資料に示されています。
事業の概要
リブセンスは、アルバイト求人サイト「マッハバイト」、ITエンジニア向け転職サービス「転職ドラフト」、転職口コミサイト「転職会議」、不動産情報サービス「IESHIL」などを運営しています。2025年12月期決算補足説明資料(2026年2月13日)は、アルバイト求人サイトについて「独自の表示アルゴリズムや成果報酬型など多様な料金プランによって、効率的なアルバイト探し/採用を実現」と説明しています。
収益の仕組み
同資料によると、サービスごとに次のような課金が示されています。
- アルバイト求人:採用時の成果報酬(採用課金の場合)。掲載課金の場合は求人掲載時に料金が発生する
- ITエンジニア向け転職サービス:採用時の成果報酬、利用料
- 転職口コミサイト:送客料(会員登録時の送客)、採用時の成果報酬(スカウト経由で採用した場合)、口コミ閲覧料(閲覧会員に請求)
- 不動産情報サービス:送客料、成約料(成約が発生した場合)
成果報酬は採用や成約といった最終成果に連動する一方、送客料や掲載料のように成果の手前で発生する課金も併用していることが分かります。
公開資料から読み取れること
2025年12月期(FY2025)の補足説明資料の数値は次のとおりです。
- 売上高:56.4億円(FY2024は63.2億円、前年比10.8%減)。アルバイト領域32.0億円(18.7%減)、キャリア領域17.8億円(10.0%増)、不動産領域6.6億円
- 調整後EBITDA:マイナス3.5億円(FY2024はプラス1.3億円)、営業損失3.7億円
- アルバイト領域の減収要因として、求職者へのお祝い金に関する規制強化を受けた「マッハボーナス」の提供終了(2025年3月31日)による応募数の減少、競合の投資強化による広告費の高騰と案件あたり売上高の下落、大手顧客の採用方針変更を挙げています
同社は、広告費が高騰し案件あたり売上高が下がったことで収益性が悪化したとして、4Q25から売上成長より収益性の改善を優先する方針に転換したと記載しています。2026年12月期第2四半期決算補足説明資料(2026年8月14日)では、上半期売上高は19.7億円(前年同期比9.7億円減)、営業損失1.7億円とされ、中期経営計画2025-2027は取り下げたと記載されています。
新規事業への示唆
成果報酬型は、採用や成約という最終成果に連動して売上が立つため、顧客の導入判断はしやすくなります。一方、成果が出るまでの集客・広告費は提供側が先に負担するため、広告費の高騰や応募数の減少が起きると、収益性が急に悪化し得ることが同社の資料から読み取れます。新規事業で成果報酬を採用する場合は、成果が出る前に発生する費用の水準と、環境変化(規制、競合の価格、広告単価)が成果の単価に与える影響を、あらかじめ収支計画に織り込んでおく必要があります。送客料や掲載料のような手前の課金を組み合わせるかどうかも、設計上の論点になります。
参考資料
この事例は各社の公開資料をもとに整理したもので、記載は参照資料の時点の内容です。最新の情報は各社の公式発表をご確認ください。
