EPAM Systems, Inc.
ソフトウェアエンジニアリングを中心とした受託開発サービス

国
アメリカ
上場
ニューヨーク証券取引所 EPAM
参照資料
Form 10-K(FY2025、2025年12月期、2026年2月26日提出)

約5万6,600人の開発要員が顧客のソフトウェア開発を請け負い、売上の大半を時間・材料契約で得る米国ITサービス企業の事例です。

事業の概要

EPAM Systemsは、ソフトウェアエンジニアリングに、クライアントエクスペリエンスのデザイン、ビジネスコンサルティング、テクノロジーイノベーションのサービスを組み合わせて、顧客に統合したソリューションを提供しています。Form 10-K(FY2025、2025年12月期)には、2025年12月31日時点で約5万6,600人のデリバリー人員(IT専門家、コンサルタント、デザイナー、アーキテクト、エンジニアなど)を抱え、オンサイト、オフサイト、オフショアの拠点から顧客にサービスを提供していると記載されています。

収益の仕組み

同10-Kによると、契約の報酬は時間・材料契約または固定価格契約の形をとり、同社は収益の大半を時間・材料契約から得ています。時間・材料契約は、時間単価、日単価、月単価に基づいて顧客に請求し、収益は請求できる権利に基づいて認識します。固定価格契約には、1年を超える場合もある保守・サポート契約が含まれると説明されています。

同10-Kは、成功の要因として、人材の採用・育成と、案件への配置(稼働率の管理)を挙げています。

公開資料から読み取れること

Form 10-K(FY2025)には次の数値が記載されています。

  • 売上高:54億5,700万ドル(前年比15.4%増)。うち買収の寄与が9.2%
  • 営業利益:5億2,000万ドル、営業利益率9.5%(前年は5億4,458万ドル、11.5%)
  • 稼働率(delivery professionals):76.8%(2024年76.7%、2023年74.3%)
  • 売上の上位5社の比率13.7%、上位10社21.6%、上位20社31.9%(上位5社は2023年16.6%)
  • インドのデリバリー人員:約1万2,200人(前年末から約2,150人増)

売上が15.4%増加した一方で営業利益率は低下しており、売上の伸びがそのまま利益率の改善にはつながっていないことが数字から読み取れます。

新規事業への示唆

人員の稼働量に収益が比例するこの型では、売上と利益率の動きが一致しないことがあります。EPAMは、上位顧客の売上比率を開示し、上位顧客への売上集中は長期的に低下すると見込んでいると述べています。新規事業で受託開発を収益源にする場合は、主要顧客への依存度と、技術者の稼働率・拠点ごとの人員配置を、早い段階から指標として管理することが重要になります。

参考資料

この事例は各社の公開資料をもとに整理したもので、記載は参照資料の時点の内容です。最新の情報は各社の公式発表をご確認ください。