Duolingo, Inc.
語学学習アプリ「Duolingo」の有料プラン(Super Duolingo・Duolingo Max)
- 国
- アメリカ
- 上場
- NASDAQ DUOL
- 参照資料
- 2026年6月30日終了の四半期 Form 10-Q、FY2025(2025年12月期)Form 10-K
学習コンテンツを無料で提供しながら、広告なしなどの追加機能を持つ有料プランで売上の大半を得ている米国の語学学習アプリの事例です。
事業の概要
Duolingoは、語学学習アプリ「Duolingo」を運営しています。Form 10-K(FY2025)によると、同アプリは250以上の言語コースを提供し、2025年12月末時点の月間アクティブユーザーは1億3,000万人超です。同社は、アプリを無料で使えるフリーミアムのモデルであり、学習コンテンツを有料の壁の向こうには置いていないと説明しています。
有料プランは「Super Duolingo」で、最大6人が1つの年間プランに入れるファミリープランもあります。2023年には、生成AIを使った機能を含み、Super Duolingoより高い価格の「Duolingo Max」を、ユーザーの一部に提供開始したと記載されています。
収益の仕組み
同10-Kは、無料で使うユーザーには各レッスンの終わりに広告が表示され、有料プランの利用者は広告なしの体験と追加機能を使えると説明しています。収益は、有料プラン、広告、Duolingo English Test、アプリ内課金(IAP)で構成されます。
Form 10-Q(2026年6月期第2四半期)によると、同社は、サブスクリプションの収益は契約期間にわたって均等に認識され、その大半が12か月の契約であると説明しています。このため、申込み時に受け取る金額を示す「ブッキングス」を、収益とあわせて指標にしています。また、10-Kは、アプリの有料プランの代金の多くをAppleとGoogleのアプリ内決済で受け取り、その15〜30%を両社に支払うと記載しています。
公開資料から読み取れること
Form 10-Q(2026年6月30日終了の四半期)の数値は次のとおりです。
- 売上高:2億9,845万ドル(前年同期比18%増)、うちサブスクリプション2億5,804万ドル(同22%増)
- 広告の収益:2,105万ドル、Duolingo English Test:1,011万ドル、IAP:800万ドル
- サブスクリプションブッキングス:2億5,032万ドル(同10%増)
- 有料会員数(期末):1,270万人(前年同期の1,090万人から17%増)
- 日次アクティブユーザー(DAU):5,870万人(前年同期の4,770万人)
- 第2四半期の営業利益:3,395万ドル、純利益:3,316万ドル
10-K(FY2025)には、2025年12月末時点で月間アクティブユーザーの約9%が有料会員だったと記載されています。
新規事業への示唆
Duolingoの資料からは、無料で多くの利用者を集め、その一部を有料プランに転換する構造が読み取れます。有料会員は利用者の約9%という水準でも、サブスクリプションが売上の大半を占めています。
継続課金を前提にする場合は、売上高だけでなく、契約を受け取る時点の金額(ブッキングス)と、認識される売上の差を意識する必要があります。同社が、有料会員数、DAU、ブッキングスを並べて開示している点は、利用者の増加と課金への転換を分けて追う際の参考になります。また、販売経路の多くをアプリストアに依存する場合は、手数料が収益構造に影響する点も考慮に入ります。
参考資料
この事例は各社の公開資料をもとに整理したもので、記載は参照資料の時点の内容です。最新の情報は各社の公式発表をご確認ください。
