クックパッド株式会社
レシピサービス「クックパッド」の無料利用とプレミアムサービス

国
日本
上場
東証スタンダード 2193
参照資料
第29期(2025年12月期)有価証券報告書、2025年12月期決算短信、2026年12月期 半期報告書(2026年8月10日提出)

レシピの閲覧・投稿を無料で提供し、人気順検索などの有料機能を会員向けに販売するレシピサービス企業の事例です。

事業の概要

クックパッドは、料理レシピの投稿・検索サービス「クックパッド」を中心に、「毎日の料理を楽しみにする事業」を展開しています。有価証券報告書(第29期、2025年12月期)は、同サービスは無料でも利用できるが、有料機能として人気レシピがわかる人気順検索や、毎日の献立・テーマ別のおすすめレシピ提案などを提供していると記載しています。

収益の仕組み

同有価証券報告書は、レシピサービスの売上収益は有料会員から得られる毎月の利用料金で、人気順検索機能などのサービス提供に応じて収益を認識していると説明しています。また、レシピサービス会員売上が売上収益の大部分を占めており、現状ではレシピサービスの会員事業が利益を創出している構造だと記載しています。

料金の回収は、携帯キャリアやモバイルアプリの配信プラットフォーム事業者に委託しており、これらの手数料率や販売価格の変更が業績に影響しうるとリスクとして挙げています。

公開資料から読み取れること

有価証券報告書の5年間の売上収益は、次のとおり推移しています。

  • 2021年12月期:100億425万円
  • 2022年12月期:90億8,698万円
  • 2023年12月期:76億732万円
  • 2024年12月期:58億7,663万円
  • 2025年12月期:53億3,673万円(営業利益2億6,436万円)

決算短信は、2025年12月期の減収の要因を、レシピサービスにおけるプレミアムサービス会員の減少と説明しています。また、ユーザー数や利用頻度の明確な成長には至らなかったとも記載しています。

2026年12月期の半期報告書(2026年1〜6月)では、売上収益は25億1,062万円(前年同期比7.8%減)、営業利益は302万円(同98.1%減)と記載されています。資料では、有料会員数や無料利用者数は確認できませんでした。

新規事業への示唆

有料会員が売上の大部分を占める構造では、有料会員数の増減がそのまま売上に反映されます。同社の開示は、無料で広く使われるサービスであっても、有料会員が減ると、売上が減少することを示しています。

有料機能として「人気順検索」のような使い込むほど価値が出る機能を置く設計は、無料と有料の境目の一例です。一方、決済手続きをキャリアやアプリストアに依存する場合は、手数料や価格テーブルの変更が収益に影響するため、課金の経路も事業設計の一部として考える必要があります。

参考資料

この事例は各社の公開資料をもとに整理したもので、記載は参照資料の時点の内容です。最新の情報は各社の公式発表をご確認ください。