Brilliant Earth Group, Inc.
Brilliant Earthのオンラインとショールームによるジュエリー販売
- 国
- アメリカ
- 上場
- NASDAQ BRLT
- 参照資料
- FY2025(2025年12月期)Form 10-K
婚約指輪などのジュエリーを自社サイトと米国42か所のショールームで消費者に直接販売し、マーケティング費が売上高の約24%を占める米国企業の事例です。
事業の概要
Brilliant Earthは、婚約指輪・結婚指輪、ジェムストーンリング、ファインジュエリーを扱う企業です。Form 10-K(FY2025、2025年12月期)は、同社を「digitally native omnichannel jewelry company」と表現しています。デジタルの販売基盤と、ショールームでの個別予約による接客を組み合わせ、2005年の創業以降、2025年12月31日時点で米国内に42のショールームを展開したと記載されています。50か国以上の消費者に販売した実績があるとも説明されています。
同社は報告セグメントを1つ(ダイヤモンドとファインジュエリーの小売販売)としており、10-Kの本文検索では卸売への言及は確認できませんでした。
収益の仕組み
10-Kは、主力商品として、顧客が自分で設計するDesign Your Own(DYO)リングを挙げ、収益の相当部分をDYOリングの販売に依存していることをリスク要因に記載しています。商品の価値の中心は、天然・ラボグロウンのダイヤモンドや金・プラチナなどの素材で、これらが商品原価の大部分を占めると説明されています。
また、受注生産とバーチャル在庫の仕組みにより在庫回転が高く、運転資本がマイナスの状態で事業を運営できると同社は説明しています。一方、費用として、マーケティング・広告費が営業費用の大きな項目になっています。
公開資料から読み取れること
Form 10-K(FY2025)の数値は次のとおりです。
- 売上高:4億3,748万ドル(前年比3.6%増、前年は4億2,216万ドル)
- 受注件数は13.0%増、平均受注額(AOV)は8.2%減と記載されています。AOVの減少は、低価格帯商品(ファインジュエリーを含む)の構成比上昇と、5,000ドル未満の婚約指輪の伸びによると説明されています。
- 売上総利益:2億5,150万ドル、売上総利益率57.5%(前年は60.3%)。低下の主因は金・プラチナのコスト上昇と記載されています。
- マーケティング・広告費:1億597万ドル(売上高比24.2%)
- 営業損失:538万ドル、当期純損失:640万ドル(前年は純利益400万ドル)
- 調整後EBITDA:1,200万ドル(前年は2,110万ドル)
売上は増えた一方、原材料費の上昇と販売費用の負担により、最終損益は赤字になっています。
新規事業への示唆
購入頻度が低く、単価の高い商品では、画面上だけで完結させず、実物を見て相談できる場を持つ形が選ばれることがあります。Brilliant Earthは、自社サイトとショールームを組み合わせ、受注生産で在庫を抑える設計をとっています。
ただし、数字が示すとおり、原材料の価格変動は粗利率に直接響き、集客費も大きな比率を占めます。直販を検討する際は、原材料や広告単価の変動が粗利と利益にどう効くかを、あらかじめ試算しておく必要があります。
参考資料
この事例は各社の公開資料をもとに整理したもので、記載は参照資料の時点の内容です。最新の情報は各社の公式発表をご確認ください。
