Amazon.com, Inc.
Amazon Web Services(AWS)セグメント

国
米国
上場
NASDAQ AMZN
参照資料
FY2025(2025年12月期)Form 10-K(2026年2月提出)

AWSはコンピューティングやストレージの提供量に応じて売上を認識しており、Amazonの売上の約2割弱で営業利益の過半を占める米国企業の事例です。

事業の概要

Amazonは、小売、第三者販売者向けサービス、広告、サブスクリプション、AWSなどを展開しています。Form 10-K(FY2025、2025年12月期)は、AWSを、コンピューティング、ストレージ、データベース、分析、AI・機械学習などのオンデマンドの技術サービスを、スタートアップから企業、政府機関、学術機関まで幅広く提供する事業と説明しています。AWSセグメントは、コンピュート、ストレージ、データベースなどのサービスのグローバルな販売による金額で構成されると記載されています。

収益の仕組み

同10-Kの収益認識に関する記載によると、AWSの売上は、主として顧客がサービスを利用した時点で、提供したサービスの量(コンピュートやストレージの容量をオンデマンドで提供した分など)に基づいて認識されます。一方、コンピュートやデータベースなど一部のサービスは、一定期間にわたり固定量で提供する形態もあり、この場合は期間にわたって均等に収益を認識するとされています。

このため、純粋な従量課金と、一定量を期間で契約する形が併存しています。同10-Kは、AWSの売上の伸びは主に顧客の利用の増加を反映しており、長期契約に伴う価格面の変更が一部相殺していると説明しています。

公開資料から読み取れること

Form 10-K(FY2025)のAWSセグメントの数値は次のとおりです。

  • 純売上高:2023年907億5,700万ドル、2024年1,075億5,600万ドル、2025年1,287億2,500万ドル(2025年は前年比20%増)
  • 営業利益:2023年246億3,100万ドル、2024年398億3,400万ドル、2025年456億600万ドル
  • 全社の純売上高に占める割合:2024年17%、2025年18%
  • 全社の営業利益799億7,500万ドルに対するAWSの営業利益の割合は、数値から計算すると約57%

また、AWSを中心に、顧客との契約のうち未認識の約束分(原契約期間が1年を超えるもの)は2025年末で約2,440億ドル、加重平均残存期間は4.1年と記載されています。収益認識の金額とタイミングは、顧客の利用と契約上の義務の履行によって決まると説明されています。

新規事業への示唆

AWSの例では、使った分だけ払う基本の料金に、一定量や期間の契約を組み合わせる形が併存しています。従量課金は顧客の利用が増えれば売上が伸びる一方、売上の見通しが立てにくくなりますが、長期の利用約束を併用することで、将来の売上の見通しを補う設計が資料から読み取れます。また、売上の伸びが「利用の増加」と「価格の変更」の両方で動くと説明されている点は、従量課金で単価の設計が売上に与える影響を考える材料になります。

参考資料

この事例は各社の公開資料をもとに整理したもので、記載は参照資料の時点の内容です。最新の情報は各社の公式発表をご確認ください。