株式会社アドバンテッジリスクマネジメント
団体長期障害所得補償保険(GLTD)の販売と、企業向けメンタルヘルス・健康経営サービス
- 国
- 日本
- 上場
- 東証スタンダード 8769
- 参照資料
- 第28期(2026年3月期)有価証券報告書
企業が福利厚生として加入する長期休業の所得補償保険を従業員に提供し、保険会社から代理店手数料を受け取る日本企業の事例です。
事業の概要
アドバンテッジリスクマネジメントは、企業向けのメンタルヘルス対策や健康経営のサービスと、企業を通じて従業員に保険を提供する事業を行う会社です。有価証券報告書(第28期、2026年3月期)によると、事業は「メンタリティマネジメント」「就業障がい者支援」「リスクファイナンシング」「少額短期保険」の4つです。
就業障がい者支援事業の中心であるGLTD(団体長期障害所得補償保険)について、同報告書は、従業員が長期間働けなくなった際に最長定年まで給与の一定割合を補償する保険を、企業を通じて従業員に提供していると説明しています。加入形態は、企業が福利厚生として負担する一括部分と、従業員が任意で加入する上乗せ部分の2層構造と記載されています。
収益の仕組み
同報告書の収益認識の記載によると、GLTDなどの保険販売では、保険会社に契約の締結を報告して契約を開始させることが主な履行義務とされ、契約が開始した時点で代理店手数料を収益として認識しています。個人向けの保険販売についても同様です。
一方、メンタルヘルスのプログラム「アドバンテッジ タフネス」などの自社システムの提供は、契約期間にわたり月割りで収益を計上しています。研修などは、実施した時点で収益を計上します。個人向けの保険では、企業の職域を通じて加入する団体扱いが主力で、電話・メール・郵送で手続きできる体制だと説明しています。
公開資料から読み取れること
第28期(2026年3月期)の連結業績は次のとおりです(有価証券報告書)。
- 売上高:99億23百万円(前期比16.0%増)、営業利益:9億97百万円(同2.5%減)
- メンタリティマネジメント事業:売上高76億32百万円(同17.4%増)、セグメント利益12億42百万円
- 就業障がい者支援事業:売上高17億24百万円(同0.1%減)、セグメント利益4億14百万円(同17.7%減)
- リスクファイナンシング事業:売上高3億39百万円(同3.8%増)、セグメント利益2億20百万円
就業障がい者支援事業の減収の理由について、同報告書は、顧客企業の制度統合に伴う大型顧客との契約終了を挙げています。契約の相手が企業であるため、大口の顧客企業の動きが売上に影響する例として読み取れます。
新規事業への示唆
従業員が自分では加入しにくい保障でも、企業が福利厚生として一部を負担し、上乗せ部分を従業員が選ぶ2層構造にすると、導入のしやすさと個人の選択を両立できます。この会社は、保険会社の商品を売る代理店手数料と、自社システムの月額課金という、性質の異なる収益を併せ持つ点も特徴です。
一方、GLTDの減収の記載のとおり、企業の制度変更で契約が終わると影響が大きくなります。新規事業で企業経由の提供を検討する場合は、企業側の導入決定者と、使う従業員の双方に価値を示すとともに、特定の大口顧客に依存しない構成を考える必要があります。
参考資料
この事例は各社の公開資料をもとに整理したもので、記載は参照資料の時点の内容です。最新の情報は各社の公式発表をご確認ください。
