Zen Habits翻訳:なぜ時間はいつも足りないのか、そしてどうすればいいのか

この記事は、ブログ「Zen Habits」の創設者レオ・バボータ(Leo Babauta)による記事「Why We Never Have Enough Time & What to Do About It」を、新規事業ポータルが独自に日本語へ訳したものです。Zen Habitsは著者によってパブリックドメインとして公開されています(著者による宣言)。原文はこちら。訳文では、原文の趣旨を変えないことを優先しました。記事末尾の告知部分は省略しました。


文:レオ・バボータ

私の知り合いは誰もが、この問題を抱えています。やらなければならないこと、やりたいことのすべてをこなすには、一日の時間がいつも足りないように思えるのです。

山のようなタスクやプロジェクトがあり、返信すべきメッセージやメールは終わりがなく、たとえ気が散ることなく集中して働けたとしても(それは大きな「もし」ですが)……時間が足りません。

仮に、仕事のあとや週末に、読書や運動、瞑想、新しいことを学ぶこと、趣味を始めることなど、仕事以外のことをする時間をたまたま見つけられたとしましょう……すると今度は、そのためにつくった時間ではまったく足りず、やりたいことが多すぎて、やっぱり時間が足りないことに気づくのです。

しかもそれは大きなことだけの話です……それに加えて、食事や睡眠、運転、シャワーがあり、トイレに行くこと、テレビ番組を見ること、ニュースを追いかけることがあり、掃除などの家事、洗車や支払い、食料品の買い出しや料理、確定申告や車の登録もあります。こうしたことすべてを、仕事と仕事以外のタスクや活動に使えるわずかな時間に、どうやって詰め込めばいいのでしょうか。

時間はいつも足りず、それが私たちみんなをものすごくストレスにさらしています。

なぜこうなるのでしょうか。何が起きているのでしょうか。そして、いったいどうすればいいのでしょうか。

時間が足りない原因

時間の量は決まっています。それは「足りる」のでも「足りない」のでもありません。どちらかにしているのは、私たちの期待だけなのです。

この決まった時間の中で可能な以上のことをやりたいと思えば、期待を満たせなかったので、時間が足りないと考えます。決まった時間の中でできる量に満足していれば、時間は足りているのです。

つまり問題は、一日にどれだけこなすべきかという私たちの期待です。

こうした期待はどこから来るのでしょうか。上司から? 社会から? 親から? 自分自身から? もちろん、答えは「そのすべて」です。私たちはみな、どれだけやるべきかについての「取り決め」をつくり上げてきましたが、その取り決めは、限られた時間の中では果たしようがないものなのです。

ですから実践すべきことは、どれだけこなすべきかについての欠陥のある取り決めを手放すことです。

そしてその代わりに、実際にある時間をありがたく思い、その時間の中でできる一つひとつの行動をありがたく思えるようになることです。

でも……全部やらなきゃいけないんです

こう反論する人もいるでしょう。「終わりのないやることリストには、それでも取り組まなければならないんです!」

そのとおりです。1週間、こんな実験をしてみてください。やることリストをつくり、優先順位をつけ、カレンダーにそれぞれの時間枠を確保します。そして各時間枠の中では、徹底的に規律を守って集中し、計画したことを正確にやります。食事や食料品の買い出しなどを忘れていたと気づいたら、時間枠を調整しましょう。1週間たつと、実際にどれだけのことをこなせるのかが、ずっとよくわかるようになります。

それは、自分ができると期待している量よりもずっと少ないとわかるでしょう。私たちは、一日で、一週間でどれだけのことができるかについて、楽観的すぎるのです。

ですから現実的になれば、一週間で実際にできることの量はずっと少なくなります。まずはその現実を認めることから始める必要があります。それを踏まえて、実際に物事を片付ける方法を見ていきましょう。

それでは、どうやって物事を片付けるか

さて、決まった時間とこなせる量には限りがあるという現実の中で取り組んでいきましょう。

  • まず、必ずやらなければならないことを認識する。リストの中で、何があってもやらなければならないことは何でしょうか。たとえば、シャワー、食事、睡眠、食料品の買い出し、料理、掃除、洗濯、車での通勤、子どもの送り迎えなどが挙がるかもしれません。仕事でも、月曜の会議や毎日の電話など、譲れないものがあるかもしれません。これらにどれだけの時間がかかるでしょうか。できる限り計算してみてください。目安としては、睡眠が8時間、それに仕事以外のことが4〜7時間です(家族がいるかどうか、ほかに仕事以外の義務が多いかどうかによります)。では、仕事で譲れないことはどれだけあるでしょうか。

  • 次に、残りの時間がどれだけあるかを認識する。睡眠が8時間、仕事以外の譲れないことが4時間、仕事の譲れないことが1.5時間だとしましょう……すると、毎日割り当てられる時間は10.5時間残ります。(仕事と仕事以外の両方で)譲れないことがもっと多い人は、6時間まで減るかもしれません。とにかく、その数字を出してみてください。

  • そして、その時間をどう使うのが一番いいかを問う。山のようなタスクや、やりたいこと、読みたいもの、見たいものに割り当てられる時間を、どう使うのが一番いいでしょうか。正解はありませんが、問いかけてみてください。私の場合は、その一部を書くことに、一部を人への返信に、一部をひとつのプロジェクトに、一部を事務作業に使っています。それから、瞑想、散歩、運動、読書と勉強、大切な人とのつながりにも時間を割り当てています。それが私の優先事項です。

  • 選んで、時間を確保する。この優先順位のリストをもとに、時間を確保しましょう。これをしなくてもやっていけますが、限られた時間を予算のように配分する方法になります。そして、自分が最も大切だと信じることを守る方法にもなります。持っている時間はこれだけで、それをできる限りうまく使えばいいのです。その時間の中でできるのは、それだけなのですから!

  • そして、感謝と集中をもって働き、行動する。それぞれの時間枠の中で、その行動に全身全霊を注ぎます。そのタスクと本当にともにいましょう。限られた時間の中に入れることを自分で選んだのですから、それは大事なことのはずです。このタスクをありがたく思い、そのために空けた時間をありがたく思いましょう。(詳しくは次のセクションで。)

もちろん、上のことはどれも不完全にしかできないでしょう。それでもやはり、詰め込みすぎようとしてしまいます。でも少なくとも、より現実的にはなりますし、時間がたつにつれて、時間枠にあれこれ詰め込もうとするのをやめられるようになります。その時間枠の中では期待するほど多くはこなせないとわかってくるのです。でも練習を重ねれば、これで十分だと受け入れられるようになります。

感謝と集中をもって働く

それでも、限られた時間にもっと詰め込みたくなるでしょう。それが私たちの性分です。

でも、それは実際にある時間をありがたく思えていないところから来ているのだと認識するのはいいことです。時間は足りています。私たちが持っている時間は貴重な贈り物であり、それ以上のものを求めなくても、ありのままに感謝することができるのです。

ですから秘訣は、感謝と集中をもって働き、行動することです。自分が持っている時間の空間をありがたく思いましょう。そうした空間は多くはありません。貴重で美しいものです。それをありのままに愛することができるでしょうか。

脇道にそれることなく、タスクと完全にともにいましょう。限られた一日の中に入れるほど大事なことなのですから、全神経を注ぎ、打ち込むだけの価値があります。

一つひとつの時間の空間、一つひとつのタスク、一つひとつの行動の中でくつろぎ、それをありのままに愛せるようになりましょう。やっていないことすべてを気に病むのではなく、今やっていることをありがたく思うのです。

このタスク、この行動、この瞬間は、なんという贈り物でしょう! 愛情をもって、全身全霊でそれに打ち込みます。

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