18F手法カード翻訳:認知的ウォークスルー(Cognitive walkthrough)
この記事は、米国連邦政府の一般調達局(GSA)のデジタルサービスチーム「18F」が公開している手法カード集「18F Methods」のうち「Cognitive walkthrough」を、新規事業ポータルが独自に日本語へ訳したものです。18F Methodsは米国政府の著作物で、CC0 1.0(パブリックドメイン)として公開されています(ライセンス)。原文はこちら。米国連邦政府の業務を前提にした記述も含まれています。訳文では、原文の趣旨を変えないことを優先しました。
概要:代表的なタスクをひと通り実際にたどり、進めながらそのタスクについて問いを立てていく評価手法です。
目的:初めて使う人やたまにしか使わない人にとって、ある設計案が覚えやすいかどうか、そしてなぜ覚えやすいのか(あるいは覚えにくいのか)について、すばやく早い段階でフィードバックを得るためです。実際のユーザーに協力してもらえないときに、設計プロセスのどの段階でも大きな問題を見つけるのに役立ちますが、ユーザーによる評価の代わりにはなりません。
所要時間:1人あたり30分〜1時間
進め方
- その設計案を初めて使う人、またはたまにしか使わない人に特有の特徴を洗い出します。
- 初めての利用やたまの利用に重点を置いた、代表的なタスクを一式用意します。
- 設計チームのメンバーを1人選び、ユーザー役を務めてもらいます。その人は、洗い出した特徴をもとに、進行役つきのユーザビリティテストのセッションに参加します(特徴は重なっていてもかまいません)。
- 印刷した設計案、または操作できる設計案を使って、ユーザー役に目的を達成してもらいます。進めながら、次に何をしようとするか、どうやって使い方を覚えるかを尋ねます。
- ユーザーをタスクに沿って誘導してはいけません。ただし、達成しようとしていることに集中し続けるよう促します。
- 想定どおりの結果になるか、参加者がどれくらい早く・楽にタスクを飲み込めるかに注目します。
- ウォークスルーの結果を分析し、ユーザーがつまずいた箇所や改善が必要な点を明らかにします。
参考資料
- An explanation of cognitive walkthroughs and how to conduct one.(認知的ウォークスルーの解説と実施方法)ユーザーエクスペリエンス専門家協会(User Experience Professionals' Association)が提供する「The Usability Body of Knowledge」。
政府で使うときの注意
書類削減法(PRA:Paperwork Reduction Act)上の問題はありません。PRAは、認知的ウォークスルーにともなう直接の観察や、定型化されていない会話(たとえばアンケートではないもの)を明確に適用除外としています(5 CFR 1320.3(h)3)。
政府職員以外の人と行う場合は、個人を特定できる情報の保管について、標準的な注意事項を守る必要があります。
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